XTC の Oranges & Lemons 。
$煩悩の日々

XTCについては、以前 The Black Sea をご紹介しました。
The Black Sea は、ニューウウェーブ最盛期のイギリスでポップでありながらも過激という、絶妙のバランスを持っていた傑作で、彼らのキャリアのひとつのピークでしょう。

そしてももうひとつのピークが、この Oranges & Lemons だと信じて疑いません。

ビートルズになぞらえられる、限りなくポップなメロディラインとアレンジメント。
しかし良く聴くと、その周りにはたくさんの捩じれた音や、不思議なコードの楽器がちりばめられてる。
メロディやコード進行を視野に入れながらも、これらの仕掛けをじっくりと探っていくのが、彼らのアルバムの楽しみ方。
このことについては、この Oranges & Lemons は、Black Sea のはるか上を行ってますね。
録音技術の進歩もあると思うけど、分離もよくバランスのとり方が絶妙。



そして彼らのすごいところは、曲の始まりと終わりに対する美意識です。

絶対に手を抜いた始まり方と終わり方はさせないぞ、と意気込みが伝わってくるようです。
なんとなく始まる曲や、サビのまんまフェードアウトするような曲はほとんどありません。



蛇足ですが、このアルバムのドラマーは、あのパット・マステロット。
最近のキング・クリムゾンのドラマーです。

曲ごとの表情も豊かで、聴けば聴くほど味わいを増して行くスルメアルバム。
すべての曲を張り付けたいくらいです。

ところで、Vampire Weekend は絶対にこのアルバムのファンだと思います。

彼らの突き抜けた明るさを持つ軽やかなポップは、このアルバムに共通するものがあるし、実際に、おヴァンパイアか?と思わせる音が出てるところもある。

元気出るな~