昨日から、空気の中に春の香りがたくさん入ってきましたね。

季節の変わり目が一番感じられるのが、空気感です。
気温よりも、空気の香りや密度感。

春は、すこし重めの柔らかな空気で独特の香りがあります。なんの香りだろう。
夏は、太陽の香りが強くなりますね。強い日差しで生命の香りも高まります。
秋は、急に空気がさらっと軽くなります。香りも急激に薄くなる。
冬の空気は、もっとも香りがなく、これだけは気温の低さを感じます。

空気が変わると、来た来た~という感じで、基本的には季節の変わり目は嬉しいです。
でも年齢とともに、ああまた季節がひとつ去り、もう次の季節が来たのか、などと、去って行った季節を哀しむ感情が増えてきましたね。

これが人生ってやつでしょうか。

季節といえば、音楽と季節は切っても切り離せません。

季節感とはまったく関わりのない、関わりようのない音楽もたくさんあります。
それはそれで、揺るぎない圧倒的な存在の音楽として、とても好きですが、季節感がプンプンと香る音楽も、人生において捨てがたい存在です。

ちなみに、歌詞のテーマが冬だからといって冬の音楽というわけではなく、その音楽が持つ空気感が冬の空気感にフィットするのが、冬の香りがプンプンの音楽、ということです。

すぐに思い浮かぶのは、冬と言えばスティング。夏はプリファブスプラウト。秋はスミス。
といったあたりですね。
ところが、春に結び付くミュージシャンがなかなか思い浮かびません。

なんでだろうと色々考えてみましたが、よくわかりません。

ひとつ思い浮かんだのは、春は鮮烈感に乏しい季節なのかな、ということ。

夏と冬は、その強い日差しと降りしきる雪に代表される、強烈な季節感があります。
秋は、抜けるような青空と紅葉。
ともに、自分のいる空間を変えてしまう鮮烈さがあります。

春は、・・なんとなくぼんやりした季節感ですね。
あえて言えば、新緑や花の生命感があげられますが、都心にいるせいか、感じ方が鈍くなってしまう。

だから春は、季節の空気感が音楽と結びつく作用も弱くなり、記憶に残りにくいのかな、と。