ジェネシスは、いわゆるプログレですが、ピンクフロイドやイエスなどに比べるとややわかりにくい、その世界に入りにくいミュージシャンかもしれません。

特に最初の方の作品ほど、いかにもイギリス的な香りが強い、独特の世界を創っているので。
そのぶん、入り込んで好きになったらハマります。

音楽は、聴き始めからその良さがよくわかりるとっつきやすいものと、最初はなんだかよくわからないけど聴けば聴くほど味が出てきて好きになるのがあるとしたら、ジェネシスは明らかに後者。
最初はピンとこなかった曲がふとしたきっかけで、ベストソングになってるなんてことも。

さすがに、アメリカ市場を大きく意識し始めた熟年時代になると、わかりやすくポップになってますが、その分深みは減りましたね。

複雑に練り込まれた音楽。
それが彼らの持ち味でしょう。

ひとりひとりのメンバーごとに、自分の創りたい音楽がはっきりしているのだけれど、それほど大きな方向性のずれはなく、うまく融合していた時代が彼らの黄金時代となってきた。

ジェネシスは長く音楽活動をしているグループの例にもれず、その音楽性を少しずつ変化させてきています。
まずは、ピーター・ガブリエルがいた時期。

ガブ期と呼ぶことにします。
実質的に彼が主導権を握っていたと思われます。

ガブ期のスタジオアルバムには、
Tresspass
Nursery Cryme
Foxtrot
Selling England By The Pound

とにかくガブ期の特徴は、演劇性を音楽に取り入れようとしたことでしょう
ストーリーがあり、展開があり、文学的で。
これをやろうとしたがために、わかりやすくはならなかった。
ステージでもガブの演劇的なステージングは有名です。

演奏も、曲を組み立てるためのパーツとして機能させるために、難しいことをやっても決して出しゃばらず、リマスター前の盤では総じてモコモコした音がしてました。

ガブ期は、演劇的で複雑なプログレを全員が一体となって志向していた時期でした。

ジェネシスがもっともそのオリジナリティを発揮していた時期とも言えます。

これはその時期の代表作 Foxtrot の1曲目Watcher Of The Skies のライブ映像。
昔はこのステージングが観たくても観れませんでしたが、YouTube のおかげでいとも簡単に。

まあ、興味のない人が見ても暗いとこでシンセが鳴ってるわ、くらいなもんでしょうけど、僕らにとってはこの頭のメロトロンが鳴るだけで感涙ものです。。