続きまして2曲目。


Genesis "The Lamb Lies Down On Broadway" から "Lamia"


煩悩の日々

Genesisはデビューから何年経ったでしょうか。

もうみんなオッサンもいいところですね。

彼らも音楽のスタイルが微妙に変わって来ました。

その中で、僕としては特殊な位置づけにあると思うのが、このアルバムです。


初めてGenesisを聴いたのも、このアルバム。

なので当時はその特殊さに気づきませんでした。当たり前ですけど。


LPで2枚組。これはそれほど特殊ではありませんね。

1曲ごとにカラーがまったく違う。これは際立っています。

おそらく彼ら(てかピタガブ?)がもっとも拘ったのがここなんでしょうね。

そのためアレンジがシンプルです。いつもの音をたくさん複雑に重ねて、という作り方ではありません。

歌入りの曲と、それをつなぐインスト曲。曲の役割もはっきり分かれています。

ある種、とても聴きやすく、ポップです。

ピタガブ以外の4人に消化不良が残ったことは、想像に難くありませんね。


しかしその結果、名曲がいくつも存在できたのも事実。

それがLamia、です。


音楽について言葉で語ることに限界を感じることがよくありますが、これもそうです。

音数の少ない、ゆったりとした曲調。

そして途中の転調。

バンクスのピアノ、ピタガブのボーカル、幻惑の主、妖婦ラミアに出会った、というコンセプトそのままのトーンが見事に描かれています。

そしてなによりも、ハケットのギターソロ。

この人のギターは時々とてつもなく美しい音と旋律を奏でることがありますが、これはその極でしょう。

アーカイブという未発表音源集でこのアルバムのライブが通して収録されていますが、ここでもソロも秀逸です。


もしかしたら、この曲は、アルバムの流れで聴くことでその魅力が最大限に引き出されるのかもしれません。

それでも、本当に美しい曲です。