先だってご紹介したKing Crimsonの40周年記念版Red。

特典映像の素晴らしさはお伝えしましたが、ようやくリマスター(ただし2004)を聴いたのでご報告です。


煩悩の日々

格別の分離性能を誇る、スタックスΛ(ヘッドホン)で確認。


いやー、やっぱりリマスターの本領発揮で、S/Nなど分離が格段に向上してますね。

ハイハットの音色や、楽器ごとの分離がしっかりしてるのはさすが。

あきらかにリマスターの成果が見てとれます。


そこで、昔から持ってる方のRedを聴くことに。

んー、音像の奥行き感に欠けるのと、楽器が混然一体となって・・・


煩悩の日々

楽器が混然一体となって・・・素晴らしいじゃないの!!


そうなんです。

分離の悪さが幸いして、S/Nの低さが功を奏して、混然一体となった、一種の音のカオスが、ここにはあります。


実はこれがこの時期のクリムゾンのマジックなのではないか。

このカオスによって、フリップのギターの音が明らかに太く、複雑に聴こえます。


もう一度最新リマスターに戻って聴くと。

おおキレイなギターの音だね、すっきりと解像度が高くて。

でも、なんか物足りなくないすか。


実は、前から危惧してたんですよ。

なぜ、最近のクリムゾン再結成はそれほど評価が高くないか。

あんなにテクニックある人たちが集まって、ダブルリズムセクションなんてことまでして、

それでも第3期がこれほどもてはやされるのか。

それは、音楽が(音が)キレイ過ぎて、僕らの中を素通りして行ってるんじゃないか、と。


ギター以外でも、昔メロトロン、今はシンセ(もしくはシンセによるギタートリートメント)。

メロトロンの音はノイズだらけ。だから音が太い。だからそれが鳴ってるだけで説得力じゅうぶん。

でもシンセはあくまでもバック。


それと同じことがすべての楽器に言えるのかも。

フリップのギターはもちろん、ウェットンのベース、ブラッフォードのスネア。

レコーディング機材の進歩も悪い方に働いてるのかもしれませんね。


時代の持つ熱や、リスナーのエネルギー、そしてノイズがもたらす音のカオス。

これらがクリムゾンのメンバー3人(+ミューア、クロス?)に降りかかり、あそこまでの奇跡的な音楽が現出したのかもしれない、と思う今日この頃でした。