本はいろいろ読みますが、コンスタントに量をこなしているのが海外ミステリー。

毎年この時期になると、年末恒例のベストミステリーが気になり始めます。


国内のミステリーは、ベストミステリー狙いで大物がこの時期に集中します。

単行本ばっかりだし、読んでる時間もそんなにないので、これらはパス。

上位に選ばれたものにしぼって、ゆっくり読み始めることが多いかな~


でも海外ミステリーは好きな作家も多く、この時期に集中することもないので、

安心して読んでます。


煩悩の日々

今年よかったのは、ドン・ウインズロウの「犬の力(上・下)」。


ウインズロウは、少し前にニールケアリーのシリーズが良かったし、軽妙でもしっかりしたストーリーが気に入っている作家。


でも今回は少し雰囲気が違います。メキシコを舞台にした麻薬マフィアと捜査官と彼らを巡る人たちの20年に渡る抗争を描いたものですが、本のオビに「ジェイムス・エルロイがお勧め」と書いてあるじゃありませんか!!!


エルロイといえば、ノアール好きの私にとって、神も同然。

どの作家が好き?と聞かれれば、ためらわずにエルロイ!と答えます。

その瞬間に、だれそれ?と言われることはいうまでもありません。


エルロイについてはまたの機会にするとして、「犬の力」ですね。

主人公が4人ほどいます。存在感のある脇役もたくさんいます。

その主人公たちが望む望まぬにかかわらず抗争にまきこまれ、大事な人たちや良心を徐々に失いながら、情念にとりつかれ、相手を滅ぼそうとする。


ああ、ダイジェストにしようとすると、テキトーなものにしかなりません。

エルロイほどではありませんが、ひさびさに情念にとりつかれた人たちの物語を堪能できました。ウンズロウっぽくはありませんが、とても良いです。


今年の海外ミステリーの上位に食い込むこと、確実でしょう。