煩悩の日々
ケイトブッシュはたしか16歳のころにピンクフロイドのデビッドギルモアに見出され、デビューしました。The Kick Insideというアルバムですが、そのその時から突き抜けるような高音に特徴のあるボーカルと、すべて自作の曲も素晴らしい、天才ぶりでしたね。

日本版のジャケットだけケイトのアップになっていて、売りだす方向が違うんじゃないかと危惧したもんですが。


で、その後Lion Heart、Never Foreverとアルバムを出しながら自分の世界をより深く、明確にしていって・・


ついに出たのが、The Dreaming。このレコーディング中に気がふれそうになったとかいうウワサもあり、当時にしては異常な72トラック録音でもあり、何作ってんだ??・・出てきたのは、驚愕の音楽でした。


当時は、ニューウェイブとか民族音楽系とか、さまざまな胎動がロックに生まれていたころ。その中心にいたと言っても過言ではない、ピーターガブリエルと仕事したのも影響あったのかもしれませんね。


音の感触がそれまでとまったく違います。雰囲気づくりの音や感情的な音はありません。楽器をすべてパーカッションとして使っているかのようなエッジの効いた音。それを偏執的に重ねていきます。あげくは自分の声もパーカッションとして使う。多重コーラスなんてレベルじゃありません。


タイトル曲のThe Dreaming。これがケイトの頭の中なのでしょうか。天使と悪魔がバトルしてるかのうような超常的な曲です。ラストのGet Out Of My House。彼女の激情が岩のように飛んでくる曲。

Night Of The Swallow。この荒々しいアルバムで、静けさをたたえた曲。でも裏にある激しさが時々垣間見え・・


これは今の時代にも際立った存在感を放ち続ける、稀有なアルバムです。


私にとっては、その後のケイトは抜け殻のような存在に感じました。

最新作Aerialで、再び新たな地平に降り立ちましたが。これはまたおって。