『熊の独り言』 | 為次郎のブログ

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面白きこともなき世を面白く( ^ω^)・・・ですね!

むかしむかし、熊曾の国が南九州に有った。
と云うほど、熊は人間どもには、強さの象徴のようなものじゃったのじゃ
 
 
熊は、日本列島で一番大きく、一番恐ろしい怪獣で、ある種畏敬の念で見られた居たものじゃた。
 
 
東北地方にはマタギという、狩猟生活者の人間がおって、わし等と尊厳を掛けた壮絶な決闘をしたもんじゃ。
 
 
それでも、江戸小話や落語に出てくる、八ちゃん、熊さん、の熊さんは何時もおっとりした、キャラにして呉れた。
 
 
これほど、日本人と熊との係わりは深いんじゃ、たくさんの物語を生んだ一つの文化なのじゃが・・・
 
 
思えば、五~六百年前までは、多分わし等は親子や家族ぐるみで、日本列島を悠然と闊歩していんじゃろう?
 
 
ところが、人間がそこかしこに、家を建て、木を倒し、焼き払い畑とし、わがもの顔にドンドンと侵略して来た・・・・
 
 
むやみに襲い掛かるのもと、仕方無しに深山に深山にと居を移したが・・・・・
 
 
さてはて・・・
これも人間どものせいかどうかは分からんが、最近山の成り物が少なく、特に今年はとんでもない猛暑で、山の食物が育たない。
 
 
生きるため、最後の選択として、自分たちより大きな自動車やら云う怪獣が走る街に、意を決して食料調達に出かけた次第だが・・・
 
 
ところが、お前達は山奥から出るんじゃないと追いやられ・・・・
 
最新の飛び道具で、家族を殺される始末だ!
 
 
まったく日本列島百獣の王の貫禄は、丸潰れ・・・・!
 
俺たち熊が多すぎるのか?
侵略者の人間が多すぎるのか?
 
一度・・・
 
考えてほしいものじゃて・・・
 
そんな、老熊の独り言が聞こえてきそう????
 
豊かな国にして欲しいものじゃ・・・!