ガンガン・・・ガンガン・・・・
物凄い騒音・・・覗いてみると・・・
高い位置の壁紙の剥がれを、修理するのに梯子が伸びない・・・
ハンマーで梯子を叩いている・・・
この大将は、機械の修理から、家屋の修理、水道、下水道何でも修理してしまう。
先日は、確かモーターを修理していたが?
勿論、大型修理となると仲間を集めて掛かるが、ほとんど一人でやっつけて仕舞う、器用者・・・・
「よう・・・大将、その壁紙雨漏りの滲みも有るから、全部張り変えた方がええで!」
『ほんまやな~またええ絵柄の探してくるわ・・・』
と言いながら、まだガンガン梯子を叩いている。
『そやけど、にくそいから、一応止めとくわ!』
多分、他の人に頼まれたので、依頼に応えるようだ・・・
チョットメタポの大柄な体、薄緑の作業服に、赤銅色に日焼けした顔、白い顎と白い鼻髭が、チョット広くV字型額と、薄毛のオールバックにしたヘヤースタイルが、奇妙にマッチして良く似合い、風格がある・・・
名前を呼ぶより大将と呼ぶほうが自然で、本人も受け入れている?
八の字の眉に垂れた目尻は、人懐っこさと、男の愛嬌を感じる。
「大将・・・何でもやるんやな~」
『あ~お札の印刷以外は、何でも引き受けるで・・・云うてや!』
ニタッと笑いながら、手を止めない。
「チョット、家の物入をいじたいんやけど・・・」
『あ~やるよ、何時でも云うて・・・すぐやるで・・・すぐやる、安やる、綺麗にやるがもっとうや・・・ハハハ』
「またやるとき声、掛けるわ・・・」
『たのんまっさ~』
自分が不器用なせいもあり、チョット貴重な何でも屋の大将なり!