ソフトバンクの携帯電話、各地で祭りになっていますね。

「予想外です」のテレビCMは演出としては面白いけど宣伝としてはまるっきり詐欺じゃないですか・・・

キャメロン・ディアス編なんて15秒ないし30秒ずっと「\0」が画面の中で飛び回っていて、いかにも何もかも0円であるかのような錯覚を催してしまいます。実際は「機種\0」は端末を24回ローンで基本料と一緒に支払う必要があるという意味、「通話料\0」はソフトバンクユーザー同士での定められた時間帯でのみ無料という意味、「メール\0」はショートメール使用の場合のみという意味です。そして割り引いた金額を補填する方法として、他社携帯への接続・通話料を割り増すことで対応するという時代に逆行した手法です・・・


みんなもう忘れてるんでしょうか。かつてソフトバンクがADSL回線としてYahoo!BBを開設したとき、同じような詐欺戦略がはびこっていたことを。

若者の集まる繁華街であろうがお年寄りしか歩かないような田舎道であろうがおかまいなしに安物モデムを配りまくり、「無料」を連呼してろくな説明もなしに情報を持たない消費者を次々と契約させたあの光景を。

素人同然の下請け業者に設置工事をさせたためなかなか繋がらないネット回線、サポセンも同じく「知りません」としか言えないような教育しかしていない素人を並べたせいで二重三重にストレスが貯まったあの社会問題を。そしてこの会社のもっともタチの悪いところはトップである孫社長がみずから音頭を取っているというところです。つまり組織ぐるみの犯行も同然です。


そして今回もそうです。MNPシステムダウンで「ソフトバンクから他社への乗換」えが一時マヒしたと報道がありました。けどその一方で「他社からソフトバンクへの乗り換え」は何も問題なくスムーズに処理ができていたとの情報も。こんなの故意に自社ユーザーを手放したくないための時間稼ぎでわざとダウンさせたんでしょう・・・あからさまで呆れた詐欺です。


ただ今回の問題で思ったのは、確かに企業側のこういう商法は問題ですが、その一方消費者ももっと賢くならないといけないんじゃないでしょうか。もともとMNPというのは「自分の持っている携帯・固定電話で個別に割り振られている番号を統一させたい」という要望から生まれた理論です。少なくとも欧米諸外国ではそうした方向でスタートしました。それが日本や韓国ではユーザー囲い込み・他社ユーザー引き込みのための営業ツールとして使われているような気がしてなりません。マイラインが実装されたときも強引かつ限りなく違法に近い勧誘で社会問題になったことを思い出してください。


今もMNPを前面に押し出した携帯会社のCMはいやでも目に付きますが、あわてて販売店に駆け込む前に自分が今持っている電話の仕様や料金プランと、自分が今どんな使い方をしているのかを見直して、本当に乗換えが必要なのかどうかを冷静に考えてみたほうがいいかも知れませんね。


そしてたまにはウィルコムのこと、少しでもいいから思い出してあげてください(笑)