かわいいと思う気持ちを最後まで | 続・ためブロ 

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茨城で野犬の子として生まれた元ヤ~(元野犬)の元保護犬ためことの日々。
只今、保護犬一時預かりはお休み中。



私にとって、ためこは初めてのワンコです。
うちに来たのは1歳のときでした。
それから15年、今年16歳になりました。
超ビビリでケージから出て来ないので、近所の動物病院に相談して、往診で玄関で注射打ってもらうことになり、なんとか玄関まで抱っこで連れていって、お尻向け、隙間から瞬時に狂犬病予防接種してもらったものでした。会計はあとから払いに行って。ワクチンも最初はそうだったな。
最初に動物病院連れて行ったときは、ビビって💩しちゃって、その後椅子の下に隠れて出てこなかった。

その後引っ越して、かかりつけ医は変わりましたが、今のお医者さんにかかってからももう10年以上になります。

13歳くらいまでは、抜歯で二度入院、手術がありましたが、それ以外は爪切り、肛門腺絞り、予防接種と定期的な健康診断くらいしかお世話になることはなく、3歳くらいで入ったペット保険のお世話になることはあまりなかったから、年々保険料は上がるのに、元取れてないな、と思ってました。歳いってからは入れないから仕方なく継続していたって感じでした。
しかし今年は違います。ペット保険様々です。
来年の保険料は一体いくらになるのか想像できませんが、正直来年があるのかわからないからどうでもいいです。

今ためこは慢性腎不全と慢性膵炎を患っており、特に腎不全は数値的には末期なので、ほぼ毎日皮下輸液の点滴に通院しています。 
入っている保険は通院は無制限なので、毎日使っています。同じ疾病に20回以上使うと翌年割増になりますが、もうとっくに20回なんて超えてます。
でも保険があるので金銭的に本当に助かっています。窓口支払いは半分でいいんですから。
2月に膵炎になり、その後腎不全が悪化。食欲も落ち、低体温?低血糖?みたいに元気なく、目に力もなかったり、眠っているとひんやりでこのまま起きないんじゃないかと思ったり、散歩中もぼーっとしてました。
腎不全の悪化で尿毒症も起こしてたと思われ、膵炎の痛みと吐き気や倦怠感もひどかったんだと思います。
3月頃からは毎日点滴に通うようになりました。GWも、病院は慢性疾患の患者さんのために短時間開けてくれていたので毎日通いました。
点滴の量も倍に増えました。
でもそのおかげで春より目に活気があります。まだ歩けてるし階段もサポートしながらですけど上がります。内臓の数値は良くなったり悪くなったり、食の好みもコロコロ変わるし、食べむらもすごいですけど。
腎不全も膵炎も失われた臓器の機能は戻らないそうなので、あくまで緩和ケアです。
病院に行けなかったためこは、今は毎日バギーで通院しています。
バギーに乗ると震えだし、病院の待合室でも舌先まで震え、他の人にすごい心配されてますが、終わると受付の前で立ち上がってニコニコして、今度は周りの人に笑われてます。

ある日、先生が「ためちゃんは幸せだよ、毎日連れてきてもらって。だから頑張れよ!毎日連れてきてもらえる子ばっかりじゃないからね」と。
もちろん、家で皮下点滴やってる人も多いですけど、確かに、仕事や金銭的な問題で、毎日連れて来れるとは限らないですよね。
私だって、時間は取れてもペット保険がなかったら毎日は厳しかったかも。
だけど、重度の腎不全には、水分たくさん入れて毒素を出してあげることが一番体が楽になるそうです。人間のように透析は難しいですし。
飼い主として苦しむのを見るのは一番辛いので、本犬は嫌かもしれないけど点滴で体が楽になるなら通ってほしい。点滴されてる20分は緊張MAXのようですけど、終わったあとは歩いて帰れたりするくらい元気になります。
あくまで延命治療、緩和ケア、飼い主のエゴ、執着心なのかな?と思うこともあります。だけど、ためこにきいても、点滴なんかしなくていい、とは言わない気がします。あなたに任せますよ、好きにしたら、だろうな。

この半年近く、コロナの影響で私も家にいることが増え、自分のために使う費用もかからなかったので、自分の収入はほぼ全部ためこの費用に費やしています。
給付金の10万円ももちろん。
仕事以外、外に出ることは減った分、病院に行ったり、ためこといっしょにいる時間はたくさん取れるようにはなりました。
だからこそ、時々ぶつかるんですけどね(-_-;)


コロナ禍のステイホーム、自粛ムードの中、ペットの売上が伸びていると聞きました。心なしか、うちの近所も子犬のお散歩が増えた気がします。
動物病院で、子犬や若いワンちゃんを見ると、かわいいなー、いいなー、元気で。って思ってしまいます。
シニアは大好き、かわいい、だけど、できないことが増えてしまったり、弱っていくのを日に日に感じるのはちょっと寂しいです。当然ですよね。

最初にお世話になっていた動物病院は「かわいいと思う気持ちを最後まで」というメッセージを掲げていました。
当たり前じゃん、こんなかわいいんだから!と当然思ってましたけど、病気したり、わがままになったり、ごはん食べてくれなかったり、おしっこ失敗続いたり、加えて、コロナ、長雨、自分の体調不良、いろんなことが重なって、一番大切なためこにあたってしまったり、苛ついてしまったり、かわいいと思う気持ちを最後まで、が、簡単じゃないこともちょっとわかりました。でも、当然かわいいんですよ、大切なんですよ、だけど時々いきづまっちゃうんですよね。私も全然人間できてないんで。

今回のコロナでは、数カ月で世の中が一変してしまいました。去年の今頃、誰がこんな世の中想像できたでしょう。今頃はオリンピックで盛り上がってるはずでしたもの。

数カ月先のことだってわからない、まして10年後、15年後、なんて、どうなってるかわかるわけがない。
だけど、動物を家族に迎えたら「かわいいと思う気持ちを最後まで」を忘れないでほしいと思う。自分も含めて。

テレビCMでもやってますけどね、犬の寿命は12年から20年って。

動物愛護センターに収容される子にも飼い主からの持ち込み、依頼が多いのが問題になってますよね、いま。

動物の扱いは、その国の人間への扱いを表す、のだそうです。

そう言われると、今の日本は?ちょっと不安ですけど。

わたしはためこをちゃんと最期までお世話できたら、またいつか動物と暮らせる資格が認められるんじゃないかと思って、やりきろうと思ってます。
そしてそれが一番ペットロスからも救われる道なのかなとも思います。

今は保護犬の預かりもやってないし、動物愛護活動らしきものはやってませんが、殺処分が無くなることはいつでも願ってます。

いまSNSや動画投稿サイトで、かわいいペットがたくさんいて、コロナの影響も相まって、またペットブームになるのかもしれませんけど、生き物は可愛いだけじゃないし、病気もする、老いる。だけどあんまりそういうマイナスなことって話題にならないですよね。当たり前のことだけど、新しくペットを迎える人には、その一生に対する責任を持つということをよく理解した上で迎えてほしい、そしてかわいいと思う気持ちを最後まで持ち続けてほしい。
と、思います。

まずは自分から。