昔のコンビュータウィルスの話(続き) | White hat hacker hachi のブログ

White hat hacker hachi のブログ

ロシア帰りの純粋な日本人ホワイトハッカーのブログです。

●原因はウイルスではなく「アドウェア」

 

(現在は、このソフトもアドウェアにも対応している)

 

翌日は、いつもと同じ様な時間に起きた。

コンピュータウイルスの感染なんていつもの事だ。

ただ、今回のウイルスは被害者ではあるが思わず笑い出しそうな面白いウイルスだった。

ただ、「こいつを改造して…」などとは考えなかった。

ウイルスはシステムを破壊する悪者だ。

 

それを作る者も悪者だ。

 

悪者にはなりたくないし、「自分は絶対にシステムを守る側になる」と心に決めていた。

 

ウイルスにやられたのは確かに悔しいが、原因は自分の油断だ。

「サンドボックス」(砂場)の中で生きていたウイルスは、システムドライブから他のドライブへは感染しない筈だった。

これは、何かの理由で以前から感染していたウイルスが「タイマーで眠らされていたのが、後から目が覚めたからだ」と想像した。

あるいは、システムドライブにも感染する「新種」だったのか?

しかし、ウイルスの詳しい事を調べても今回の感染がチャラにはならない。

今回は、例の「リセットしたらさっきまでの事はチャラ」のシステム復元ソフトは外してあった。

 

いや、何かの関係出常駐出来なかったのかも知れない。

 

当時、使えるPCに代替えが無かったので復元のロールバックを急いだ。

午前中いっぱいでシステム復元は出来たのだが、何か調子が悪い。

 

何か重いジョブが裏で動いている様で、ウイルス感染にも良く似た現象だ。


しかし、全く関係のないと思われる「CPUの2次キャッシュ」を外すと何故か固まらない。

そこまでは分かったが、それ以上はスクリプトキディーレベルの自分には無理だった。

パソコンは、また何日かすると良く固まる様になった。

それまでは、ウイルススキャンをしても何も見つからない。

 

(スパイウェア、アドウェア対応ソフト)


ところが、アドウェアを見つけるソフトでスキャンすると、出るわ出るわ。

全部で630個もの悪質なアドウェアが見つかった。

 

比較的悪質でないアドウェアでも、これだけ居るとシステムは破壊される。


もう、気が付いた時はシステムはアドウェアの巣窟と化していたのだ。

複数のアドウェアが、何度も何度も繰り返して感染していた。

 

(これは、比較的最近のアドウエア)


ロールバックはどこまで繰り返しでも埒が開かず。

パソコンは、結局、再インストールになり「二度手間、三度手間」になってしまった。

 

安易に「ロールフォワード」も使えず、当時のWindowsアップデートは酷く時間が掛かった。


もちろん、「エセクラッカー」も卒業し、本物のホワイトハッカーになろうと決意した。

 

 

●ホワイトハッカー誕生

 

 

 

これは、「自分の心境が変わった」と言うよりも「自分の年齢」とか「社会情勢」に依るものだった。


その頃、パソコンは、アンダーグラウンドのツールから明るくて便利な家電へと変貌し始めていた。

 

「ハッカー」ならまだ良いが、「クラッカー」は「パチプロ」よりも世間体が悪い。

 

じつは、自分の場合、当時から「パソコン通信」はもっぱら無線を使った「パケット通信を」していた。

 

インターネットなんて、「食べられるの?」って感じで関心も無かった。

 

だから、「パソコン通信」の事は何も知らず(設備はあった)、良く「オ●●のHP」にアクセスしていた。

 

しかし、ある時、自分が「一般の受講生」として半分冷やかしで参加していたソフトハウス主催のパソコン教室があった。

ところが、何故かその講師が時間になると逃げてしまった。

なぜそんな事をしたのか?

 

お腹でも痛くなったのか、それとも余ほど嫌な事があったのか?

 

今でも分からないが、彼は元々そう言う性格だったらしい。

 

主催の無線ショップの店長もとても困っていた。

 

このままでは社長にもどやされる。

 

そのソフトハウスと言うのが、当時勢いのあった「HS」。

ソフトだけで無く、元々アマチュア無線ショッブもやっていて以前から自分は無線ショップの常連。

 

と言うか、ソフトの社長、副社長、役員を始め第一線級のシステムエンジニアもデバッカーも通訳も全員友達。

 

本当は、知識豊富なシステムエンジニアの「のんたさん」あたりに任せれば良いのだが、彼らは知識豊富なベテランだが人前で話すのは苦手。

 

担当者も講師が本当に逃亡したのが分かると、ゆっくりとこちらに近付いて来る。

 

(以降、次回に続くが「今後の展開」は何も考えていない)
 

 

※再び、感染したコンピュータウイルスに付いて

 

しつこいが、今回紹介した感染の話。

システムは、同時にYankeeDoodleと似た様な振る舞いをする「ブートセクターから感染するウイルス」と「複数のアドウェア」に感染していたものと思われます。

システムは一度は復元出来たものの、再びアドウェアが増殖してシステムが壊されました。
現在のアンチウイルスはアドウェアにも対応している筈ですが、当時のアンチウィルスではデテクト出来ませんでした。