何処で誰に見られているかわからない。 | 大切な人

何処で誰に見られているかわからない。

部屋の整理をしていたら、捨てられない、昔の雑誌が出てきた。


私が載ってる雑誌。。


当時、私は新宿で勤めていた。


母の優しい甲高い声で目覚める毎日でした。


毎朝、なかなか起きれない私はいつも駅まで猛ダッシュ!!


しっかり朝食を食べていたので、駅に着く頃は一仕事終えた気分になります。


そんなこんなの、暑い夏の日のことでした…。


暑い日の朝のラッシュ時はとても苦しいものがあります。



満員電車に乗るのも一苦労。


乗ったら乗ったで、キツイ臭いや汗だくのオジサンが隣に立っていて、イヤでもくっつく状態になってしまったりと…


そんな朝は、いたたまれない気分になります。



そんな毎日の電車通勤でしたが…その日は何故か空いていました。


座ることは出来なかったけど…クーラーも程よくきいていて、とても気分良く新宿駅まで乗ることが出来ました。



駅に着くと、背後から「すみません~。」と肩をたたかれ


「ホームでこんな事するの初めてなんですけど~」と名刺を渡され、


「雑誌モデルになって下さい。詳しくはこの雑誌を見てもらって興味があったらお電話下さい。」


「勿論、ギャラもお支払いします。車内での声かけは…さすがに出来なかったので


追っかけて来ました。僕も仕事に遅刻してしまうので、この辺で失礼します。」



と、とても爽やかに、更に一瞬の内にその人は去って行きました。



状況が理解できないまま、取り合えず、いつものように仕事をしていても…気になって気になって仕事どころじゃありません。



変な雑誌でもないし、集○社って名刺にも書いてあるし、、



まずは、しっかり、聞いてみよう!と連絡してみました。


名刺のその人はちゃんと実在する人でした。



「暑い日だと言うのに…爽やかに電車に入ってきたあなたはとても光っていました。。」と、、


色々と気分の良くなる言葉を言ってくれました。


最後に「前向きに検討してくださいね。」と、、、



単純な私は…気分もルンルン♪で即やってみたい。。と言う気持ちに変わりました。



日取りを決め、撮影は新宿御苑でありました。



そこで、何本と数え切れないほどの写真を撮られました。
(変な写真じゃないですよ。)



後日、思い出の品として、数々の写真とギャラを一緒にくれました。


その雑誌が今ここにあります。



地方暮らしを始めて7カ月。


アッと言う間に過ぎました。



刺激的な暮らしはなくなりましたが、いつ何処で誰に見られているかはわかりません。



これからだって、素敵な妻でいたい。肌の衰えやこじわと現実はなかなか難しいけど、ね。



久しぶりに雑誌を見て心地よい気持ちになりました。