8月も終わりが近づいてきました。

例年ならばまだ夏休み、9月の新学期が待ち遠しいような

でも終わってない宿題の気がかりもありました。

その最たるものが読書感想文。

ここからは、もう何十年も前の少女だった私の思い出話です。

 

 

母親から「本ばかり読んでないで勉強しなさい」といわれていたような子供だった私は
本を読む喜びは「妃の位も何にかはせむ」と言った「更級日記」の少女の気持ちと全く同じ・・
寸暇を惜しんでそれこそ手当たり次第読み耽っていたように思います。
ことに長編が好きで一気に読むのですが、だんだん少なくなってゆくページが惜しくて
もうあと半分しか残ってない~~なんて悲しくなったものです。


母は読書よりも数学や英語のお点を上げて欲しかったのかもしれないけれど
私はそんなものには全然興味がない、というより嫌い。


でも結局、その頃読んだ本たちによって

今の私が形成されたといっても過言ではないと思うのです。
柔らか頭だった少女の頃あれもこれもといっぱい詰め込んだ過去の記憶、

ヒロインのセリフなども何十年過ぎた今でも、不意に甦ってくるのですから

若いというのは大したものです。

ただ、「読書感想文」これはキライでした。大嫌いo(><)o
ものを書くという行為自体は好きで、その頃から稚拙な日記なども書いていましたのに
感想文!といわれるともう拒否反応が・・・!
だって夢見心地であるいはハラハラドキドキ時には溢れる涙を拭いながら読み終えた直後に
「感想文」!これって嬉しい心に拷問だと思いませんか?
書いて書けなくはないけれど、ついつい後回しにして結局明日は二学期という最後の日に
いつもやっつけていたように覚えています。

また、一日あれば書き上げることが出来るという自負もあったのでした。

そんな小生意気な中学二年の夏休み
「仕方ないな、そろそろ書くか」と、やっと重い腰を上げたはいいけど
どの本にするかが決まらない。
読んだ本を眺めながらあれにしようかこれにしようか迷いに迷い、
それなのにどうしても書きたい本が見つからない・・・
仕方なく本屋さんに向かいそこで見つけたのが

ヘミングウエィ「誰がために鐘は鳴る」でした。


ぱらぱら~っとページを捲れば、
「誰がために鐘は鳴らんや・・其は、そは汝がために・・」

そんなフレーズが目に飛び込んで
なんともゆかしい言葉の響きがすっかり気に入り即レジへ!
戦争ものなら読書感想文もすんなり行くだろうの目算もありました。


ところがです。読み始めたものの・・・難しい。。。
言葉もわからなければ意味もわからない部分が沢山・・・
時間はどんどん過ぎてゆくのに完読すらできない。
こうなったらもう破れかぶれ
適当に拾い読みをして適当に拾い書き?
目立つセリフを写し書きする!戦争の悲惨さを強調する。
祖父から聞いた戦争の話を過大にとりあげて挿入(^-^;)


こういう誤魔化しは得意だという妙な自信がその頃から既にあって
何の懼れも怖じけることもなしで大胆不敵にも原稿用紙5枚書き殴るという暴挙で
提出に間に合わせ、ことなきを得たのではありました・・。

そして月日は流れ再びその本を読み直したのは大人になってからのこと・・
えぇええ!このセリフはこんな意味がーーー!


あの時書いた読書感想文はとんでもないものでした。
そういえば扉にあった映画化されたワンシーンは
ゲーリークーパーとイングリッドバーグマンが見つめあっていましたっけ・・・


「誰がために鐘は鳴る」戦争ものだけど大いなるラブロマンスの本でもあったのですね。
しかも子供には刺激の強すぎる描写も・・・・
って、そのときは何のことか判ってなかったのだから仕方ありませんが。


それにしても今思っても顔が赤くなりそうなほどです。


先生が書いてくださる原稿用紙最後の空欄のコメント、なんて書いてあったのだろう・・
忘れてしまったその数行が未だに気になって気になって止みません。