まぼろし草も
コスモスも
花は昔の
ままで咲く
「野口雨情」おけらの唄より
野口雨情といえば童謡、赤い靴、七つの子、青い目の人形・・・
数多愛らしい詩の中で、秋桜の詩はないのだろうか?と探しましたら上記のものがありました。
そうしましたら、コスモスよりもまぼろし草が気になって気になって
さて、如何様な植物なのだろう?
さらにネット検索を続けてはみたものの、
まったくヒットせず・・それらしきものを見つけることはできませんでした。
そもそもまぼろし草は現実にある花なのだろうか?それすらわかりません。
まぼろし草もコスモスも花は昔のままで咲く
花は昔のままで咲くとは・・・どこかで聞いたような気がする。
花ぞ昔の香に匂いける・・上の句は
ひとはいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける 紀貫之
心移りする人のことは知らないけれど、花の香りは昔の儘に香しい
花は桜ではなく梅。
今ではすっかり日本の秋に染まり、秋桜とも表記されるようになったこの花ですが、
生まれはメキシコなのだそうです。明治の初め頃日本にやってきました。
そう聞けば、やわらかく嫋やかに見えて、大風に倒されても強かに起き上がるさまは
お国柄なのかもしれない?一斉に花開き群れて咲く元気で賑やかな姿にもそれを感じます。
と、ここでふと思い当たりました。
野口雨情の生誕は明治15年、
とすればコスモスの花はまぼろし草と並べるくらいに
まだまだ珍しいものであったのではないかしら・・
そしてその花の過去に思いを巡らせたとき、何処で咲いても何時咲いても
花は昔のままに咲き、人の心はうつろうものだと続くのではないのでしょうか。
年々歳々花あひ似たり 歳々年々人同じからず
(年年歳歳花相似 歳歳年年人不同) 劉希夷「代悲白頭翁」より
昔の儘でいたいけれど昔の儘でいられないのは人なればこそ
良い意味でも悪い意味でもです。



