「あとみよそわか」をご存知でしょうか?
私がこの言葉と出合ったのは、幸田文さんの「父・こんなこと」新潮文庫でした。
娘、文さんに、父、露伴先生がおっしゃった言葉が「あとみよそわか」でした。
露伴先生曰く
「女はゴミっぽいもんだからもういいと思ってからも、もう一度よく呪文をとなえて見るんだ」と
この本を読んだのは20年も30年も前のことなのに、
露伴先生の呪文は私の頭にしっかりと刷り込まれてしまいました。
それは日常の折節、
お掃除を終えた部屋の隅の埃だったり、
お風呂を使った後、湯船に落ちた一筋の髪、
あるいはお手洗いのあとの身だしなみ、などなど。
慌て者で粗忽物の私を大いに助けてくれた、偉大な魔法の言葉なのでした。
ところで「あとみよそわか」とはどんな意味があるのでしょう?
「あとみよ」は私なりになんとなく「後を見よ」ということだと解釈していましたが
「そわか」にはどんな謎が??とやっと調べてみたのです。
「あとみよ」は「後を見よ」 で正解。
「そわか」は「蘇婆訶」と書き、仏教の言葉で「功徳」を意味する言葉。
もういい、と思っても、もう一度よく確かめなさい、という意味をも持ちます。
確認するだけに留まらず、行いを最後まで全うする覚悟をもつということでしょうか。
シンプルだけどとても役立つ魔法の言葉
あとみよそわか あとみよそわか
あなたもどうぞ^^
