作者の作品の「銀の匙」はお気に入りだったので、農業畜産系マンガの当作品も見つけてから休憩中読んでいたのですが、アニメになり、新刊の特装版でＤＶＤとセットになって発売で、ついポチッと。。。

百姓貴族８

ちょっとネタバレます。

ーまんがー

北海道十勝で酪農と畑作に従事する家に生まれ、農高卒業から７年間、農業に従事していた作者荒川弘が、担当編集のイシイと話しながら実体験を語るエッセイ漫画。

作者は父方も母方も北海道開拓農民で、実家（荒川農園）の酪農（牛乳）と畑作（主にじゃがいも）について、本に載っていない面白ネタや、近年話題の熊についてや、幼少期の遊びやネタの宝庫作者の親父様ネタを面白おかしくマンガにしている。

両親も年を重ね、今は酪農を止めてしまった荒川農園ですが、飼っている犬や猫についてや、馬の違いについても描いてある。

まだ小さいカボチャに絵を彫ると、そこがかさぶたの様に浮き上がるので、大きくなるとそのまま絵になる。

ーＤＶＤ－

アニメ化された１２作品を収録して、さらに特典映像として「漫画家荒川」前編・後編の２作が収録され、一部紹介します。

1頭目…牛乳…牛乳が飼料や季節により味が変わったり、出荷調整で捨てなければならなかったりする。

ちなみにわたくしはある番組で、母乳の味が毎日違う事を知ったので、牛もそうなんだろうと思いました。

２頭目…じゃがいも…じゃがいもは葉の繁殖力が凄いので、たえず選定しないといけなかったり、収穫したじゃがいもの半分しか出荷できなかったり（傷以外はでんぷん用になる）、1日収穫を手伝うと食育になる。

６頭目…防疫…コロナでだいぶ周知してきていますが、牛舎や畑は微生物やウィルスが入らない様に、殺菌を徹底する。

９頭目…牛社会…飼っている牛たちもそれぞれ性格が違うので、他の牛のえさを食べたり、人間の様にいじめがあったりする。

１１頭目…農業高校…作者の通った農業高校の一日を紹介（銀の匙と被る）。

「漫画家荒川」前編は、作者が漫画家１本でやっていくまで、家の仕事の合間に「無計画のパワープレー」で寝ないで投稿用漫画を描いていた話。

後編は、絵を描くのが好きだった作者が、手書きで牛の血統登録証を描いていた話や、獣医を目指すが卒業まで４年でなく、６年かかると知り、金銭面で敢え無く断念して漫画家になった話。

マンガも面白いですが、絵が動くと更に面白くなっています。

百姓貴族８ / 荒川弘