台所で土を練って、花瓶を作陶の昼下がり。

息子と進学先の話をしていて、
私にもまだ見出せていない彼の才能があるから、学校という枠にとらわれず世界を探求して欲しいと思う。

若い頃から才能に見合った技術を鍛錬出来る環境があるのは幸運だけれど、
人との出会いも環境も、最適なタイミングがあると今ではそう思える。

私は20歳くらいの頃に陶芸に手を出して、速攻で飽きてしまっていた。

料理が好きで、食器を作るためだったのだけれど、
当時の私には世界が眩しくて広すぎて、インドやアジアやヨーロッパをぶらぶら旅する事にハマっていたし、

たったひとつの事に熱中することが無理だっただろうなあと振り返る。

40過ぎてみて気付いたのは、

身体の代謝が落ちまくってるから日々自分を鍛えないと美とメンタルを維持できないっていうことと、

男には自分の愛し方があって、癖がありまくるけどいちおう女を全力で愛してくれているつもりなんだなあということと、

これまでの人生でしていたことは、
みんな無駄にはなっていなくて感性として熟成していたのだなあということ。

飽きるうちは飽きたら良い。
心が赴くままに全部ぐるっと見てまわって、

最後にいちばんしっくり来るのは私とそっくりなもの。