そうごうぱぱさんがなんだか甘酸っぱい話を書いていたので、ぼくも是非って思ったが、


一生懸命思い出しても、甘酸っぱい話が一つも出てこない。


思い出されるのは残念な話ばかり。じゃあって事で、残念な話を一つ披露します。


無駄に長い思い出話なんで、時間の無い方はスルーした方がいいですよ~



僕が中学生の時、その時の仲間とクリスマスパーティーを開こうという話になった。


しかも、そこに自分が好意を寄せてる子を招待しようという事になった。


僕がその時好きだったkちゃんには誘いを一発で断られた。他も皆同じ。


クリスマスパーティーはかなり痛い男ばかりの会になった。


この話には更に痛い続きが有る。(こっちが本編)


高校に進んでからバイクに夢中になった僕はある有名なバイク屋さんによく顔を出していた。


そこで不本意ながら他校の奴に声を掛けられて知り合いになった。


そのS君は市内でも有名な不良だった。


彼はどうも市内どこの学校にも、顔が利く不良を目指していたらしく、あんまりワルが居ないうちの高校には、


顔が利かなくて困っていたらしい。ともかく、僕は不良では無かったが奇行で有名人だったので、


多少なりとも彼の役に立ちそうだと思われたらしく、何かと声を掛けられていた。


そんなある日、彼の高校の文化祭に招待された。行かねば面倒な事になりそうな雰囲気だったので、


うちでは一番不良っぽいH君と行く事にした。


かの高校に着くと、後輩君がお出迎えである。このときに凄い嫌な予感がしたが見事に的中した。


「こちらへどうぞ」と案内された一番奥の教室は、手前にロッカーを並べたバリケードの奥にあった。


十数人の後輩達がバリケードを動かすと、あろう事か煙モクモクの喫煙室が現れた。


奥に王様よろしくS君が座ってる、「良く来た、まぁ座れや」ほぼ間違いない、こいつヤクザを気取ってる。


ごく普通の高校の1教室が完全な無法地帯になっている事に驚きもあったが、


ここは上手く振舞わないと、生きてここを出れんかも知れんという恐怖が強かった。


そんな時S君がこう言った「南部もここに知り合いも居るじゃろう。会いたい奴がおったら遠慮なく言えや。」


僕は正直ここの高校に知り合いは一人しか居ないなと気づいた。かの、Kちゃんである。


S君としては高校内での彼の影響力を誇示したかったらしく、しつこく聞いてくる。


仕方なくKちゃんの名前を出すと、後輩君に嬉しそうに「おい!呼んで来い!」なんて号令を出す。


数分後現れたKちゃんは可愛そうな位に怯えていた。僕は大変な事をしてしまったと思った。


すかさず僕は「久しぶりなんで中を案内をしてもらうよ」と言って、彼女の手をとって悪の巣窟を出た。


出てすぐ僕は「帰っていいよ」と言ったら、彼女は一度も振り返らずに走って去って行った。


本当は嬉しい久しぶりの再会のはずが、非常に残念な事になってしまった。


その後侘びを入れようと彼女の自宅に電話したが、一度も電話に出てもらえなかった。


当たり前だが、非常に残念な思いは今でも忘れられない。


僕にはこんな残念な話ばかりがある。