もしも、私が消えたら
全財産はこれからの奏太にあげる。
もしも、植物状態になれば延命は望まない。
使える臓器は誰でもいいから望みのある人に。
あとは葬式をしてくれるなら家族葬にしてほしい。
誰も誰も入り込んでほしくない。
ほんとは誰一人好きじゃないから。
みんなみんな嫌いだから。
そして私の事こそは
直ぐに忘れて。
好きな音楽を聞いて、
真似して世界の端っこに腰掛けてまた空を見上げて体を揺らしてる。
鼻唄は私のもの。
運命は私のもの。
華やかなあの場所で、
しかもあの日に、
『あのキスにはどんな意味があったんだろう』なんて聞いて
悲しくはなかったの?
どんな綺麗事をまた歌うの?
思い出は色褪せるよ。
心がきれいでも忘れていくものだよ。
そうじゃないなら、証明してみて。
彼女の為に。
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