中学時代、




自作モーターカーレース大会が学校で行われた。




筆者も優勝を目指し、




どんな形にするか模索している時、




モーターの軸がパキッと折れてしまった。




終わった・・・。




このことを先生に報告し、大会に参加しないというのも




ひとつの手であったが、




筆者は親に頼んでモーターを売っているプラモデル屋に向かった。




そこで、ノーマルモーターを探していたら、





求めていたノーマルモーターの隣に別のモーターを見つけた。





「トルクチューンモーター!?」





かっけー!!




筆者はそのモーターを迷わず購入した。




「しかし、これは違反では!?」




そういう思いもあったが、




筆者は、そのトルクチューンモーターを




見えないように隠す工作に命をかけた。




翌日、大会会場では・・・。




「玉井くん一着ゥーーーッ!!!!」




ぶっちぎりで筆者が優勝していた。




「玉井のやつなんであんなに速いんだ!?」




「て、天才や・・・!」




「すごい!!」




実際はただ、みんなより回転数がはるかに多いモーターを使っているだけの違反者なのだが。




だがこの経験をきっかけに筆者は理科が好きになり、




いまでは化学の教師である。




あのとき諦めていれば、こうはなっていなかったかもしれない。



ドーピングや規則違反を肯定する話をしたいわけではない。



その話からは注意を逸らしつつ、

 


これからも、諦めずに行動し続ける人でありたい。




チャンピオンとは、

立ち上がれないときに

立ち上がる人間のことだ。

ジャック・デンプシー(プロボクサー)