修学旅行の付き添いでは、
ホテルで生徒たちと卓球をした。
いい試合もあったりして、
北海道の夜にもかかわらず
室内はサウナのようになっていた。
そのとき思い出したのが、
中学卓球部時代の熱い試合である。
O川くんという筆者の友人が、強豪選手に追い込まれていた。
13対20(当時21点マッチ)。
大量リードを許しての、相手のマッチポイントである。
普通であれば、諦める場面だが、
O川は諦めなかった。
相手の強烈なドライブを、カットで返し続ける。
そのラリーは、1ポイントとるのに20往復続いたりもあった。
一瞬も気を抜けないポイントが続く。
1点1点をとるのが、永遠のように長く感じる。
そして、なんとO川は
9連続ポイントをとり、逆転勝利したのだ。
諦めさえしなければ、変化はあるのである。
筆者にも似た経験がある。
テニスのサークル内のダブルス戦で、
後輩の強豪ペア相手に、筆者たちはあっという間に追い込まれ、
0-5の0-40(ラブフォーティー)まで追い込まれた。
あと1ポイントで敗れる。
そんな時、ペアのM吉から提案があった。
筆者たちは急遽陣形を変え、どんな時でも
M吉がロブを打つ、という戦法に変えた。
相手がロブに痺れを切らしてミスをする、という流れが生まれ、
なんと筆者たちはそこから逆転勝利をしたのだ。
と、ここまで言えば美談であるが、
ポイントを取るごとに筆者たちが
「うぇぇーーーーーい!!」
とネットをラケットで叩いたりなどして
めちゃくちゃに煽り、
相手ペアをブチギレさせたのが一番の勝因である。
しばらくその後輩たちに
口を聞いてもらえなかったのは、言うまでもない。