イメージ 1しばらく、LPの素晴らしさを伝えるための練習をしてみる。本来は、素直な感想や感動を率直に綴れば、それで良いのだけれど、敢えて「黒い方法」を試してみることにした。
 
◎聴いたレコード◎
《 J.S.バッハ : 『ヴァイオリン奏鳴曲』ハ短調、他 》(米コロムビア)
アレクサンダー・シュナイダー(vn)、ラルフ・カークパトリック(cem)
 
これは今回のテーマとはまったく関係のない一枚。大好きなハ短調ソナタを聴いて、心を清めておいたまで。

早速、有名な『プロパガンダ7つの方策』に拠って試みる。心清らかな愛好家(自称)である僕にはなかなか難しいので、少しづつ書き足すことにした。

①ネームコーリング
CDや再発盤に対して、ネガティヴなレッテル貼りをする
「CDの音はニセモノだ」「オリジナル盤で聞かなければ、フルトヴェングラーの本当の音は分からない」


②華麗な言葉による普遍化
LP(就中オリジナル盤)の絶対的優位を普遍的なものとして強調する
「本物の価値を伝えるため、敢えてLPを薦めるんだ」


③転移
LP(就中オリジナル盤)礼讃を正当化する


④証言利用
LP(就中オリジナル盤)を礼讃する有名人や好楽家のコメントを利用する
「村上春樹も、オリジナル盤は凄く生々しい音がするって言ってたよ」


⑤平凡化
LP(就中オリジナル盤)愛好者と情報受信者の立場が同一であると誘導し、この趣味が身近で庶民的な側面を持つことを強調す
「簡単なシステムで聞いても、オリジナル盤の凄さは良く分かるよ」


⑥カードスタッキング
LP(就中オリジナル盤)にとって都合の良い情報は強調し、都合の悪い情報は隠蔽もしくは矮小化、歪曲して伝える
「LPは血の通った音がする」「集中して聞けばノイズは気にならない」


⑦バンドワゴン
LP(就中オリジナル盤)愛好があたかも世の中の趨勢であるかのごとくに喧伝する
「本当の音楽好きはみんなLPを聞いている」