昨日HMVの店に行ってびっくりしたのだが、UHA味覚糖のソフトキャンディ「ぷっちょ」のAKB48コラボ商品がレジのすぐ近くで山積みにされていました。
「ぷっちょ」の宣伝にAKB48の新曲「ヘビーローテーション」が使われていまして、 テレビCMをよく見ます。それはいいのですが、このコラボ商品10個入りで1000円しまして、AKBメンバー写真と、コンサートチケットが当たるハガキが封入されているわけです。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1008110020/
これは売れないのではないでしょうか。
そもそも「ぷっちょ」はガム、ミントと同じような駄菓子でありまして、ふと立ち寄ったコンビニなんかでちょこっと1個買うもので、10個セットの箱などいくらなんでも買うのかと思うわけです。
それにAKBの何が超人気なのかというとファンがメンバーと実際に接触できる握手会でありまして、コンサートにまで行って口パクのパフォーマンスを遠くから眺めたい人はそんなにいないのです。
熱烈なファンは、何枚も同じ曲のCDを買って何回も握手することを望みますから、それこそヘビーローテーションです。
しかし、つい最近のロスの海外コンサート、代々木体育館のコンサートでも、テレビや週刊誌では大成功したことになっていますが、実際は空席が目立ったのです。だからこそもっとコンサートに来させようと、仕掛人側がテコ入れしてきたのでしょうが、この10個セットは返品の山になるのではないかと危惧されます。
全国のセブンイレブンで大々的に7月後半に大々的に行ったAKBフェアーでありますが、メロンパンの商品企画自体が甘くよく売れ残っていました。おにぎりはまあまあでしたが、入荷しすぎでやはり売れ残りもかなり出たと思います。
カップ麺、ティッシュ、紙コップなどにいったってはほとんど売れた形跡がありません。
かわいそうなのは、本部の「国民的アイドルとのコラボだから売れまっせ」という口車に乗せられて大量購入して処分に困っているフランチャイズオーナーです。
今度は味覚糖が返品の山で頭を抱えることになるでしょう。
春にAKBをCMに起用して話題を呼んだカゴメの野菜ジュースも、結果はライバルの伊藤園に負けたようです。カゴメの商品はコンビニで基本108円でありまして、伊藤園の基本105円に対し3円高いアドバンテージはありましたが、顕著に効果が出たCMとは言えません。
宣伝に出たのはAKBだけではないですが、第1四半期(4~6月)決算ではこれだけ宣伝して売り上げ横ばいで利益は落ちていました。
結局、AKBの知名度を上げるのに宣伝は寄与しているが、宣伝のためお金を出した企業の利益を押し上げるのにどれもほとんど寄与していないわけです。
普通、企業の宣伝部はどケチでありまして、スポーツのイベントの協賛などもどんどん断って社会人球団など減り続けているのですが、なぜAKBにだけは簡単にお金を出して、広告代理店の実効性の薄い企画にコロっと傾いてしまうのでしょうか。
よほどプレゼンテーションが上手く、権限を持っている上層部の財布の紐を緩ませる何か魔力があるのでしょうか。
不思議です。
「ヘビーローテーション」もあとから取って付けたようなタイアップですから、曲の宣伝には大いになっていますが、「ぷっちょ」の世界観と合っているのか疑問もあります。
こんな予想を覆して売れたらいいですけど。
それにしても、AKB仕掛人たちは何が何でも売ってやろうとムチャな商売してますね。
1日1箱くらいは売れてますかね