今日は1日外来で夕方は処置でした。

 

処置は霰粒腫で2歳の女の子と51歳の男性でした。

女の子は右も左も上下に霰粒腫ができ、今日は右の上下の切開を行いました。

いつも、小さな子には鎮静剤をリンゴジュースに混ぜて飲んでもらうのですが、この子はうまく飲んでくれず、手術室での笑気麻酔を吸ってもらい、局所麻酔をしての切開で泣きながらになってしましました、、、でも、途中で寝てくれたので、そんなに辛くなければいいなと思います。頑張ってくれてありがとうございました。

 

手術の申込みは白内障が4人と霰粒腫が1人(2歳の男の子)でした。

霰粒腫は切っても切っても次の患者さまがいらっしゃり、予約の順番が先になってしまい申し訳ないです、、、ただ、待っている間に治まってくることもあり、待つことも悪いことばかりではないかもしれません。(でも、もう少し早く切開できるようにしたいと思っています、、、)

 

他の施設で白内障の手術をご予定の方が、相談希望でいらっしゃっり、その内容は『レンティスコンフォートやアイハンスはどうか?』という内容でした。この方は近視度数が−30くらいあり、超強度近視で眼軸長(眼の長さ)が32mmで標準的な眼軸長より8mmも長い眼をされていました。眼の長さが長いと、レンズの度数はすごく弱くて済みます(弱い屈折力で済みます)。眼内レンズは標準的な範囲では度数としては0.5D刻みであるのですが、製造される度数範囲がレンズの種類ごとに決まっています。レンティスは+10、アイハンスは+5からありますが、残念ながらそれ以下の弱い度数は他のレンズを使わざるを得ません。(洋服や靴もよく売れる標準的なサイズは在庫がよいのに、大きすぎたり、小さすぎたりすると少ないのと同じです)

そのため、この患者さまもレンティスやアイハンスは使えず、また、選定療養の多焦点レンズも適切な度数がなく(海外輸入の多焦点レンズは使える度数もあるものもありますが)、通常の単焦点レンズしか選択肢がないということと、近視がすごく強く、黄斑部の変性や緑内障の気もあり、将来的なことを考えても多焦点レンズやレンティスは使いにくく(アイハンスは度数があれば悪くはないと思います)、通常の単焦点レンズが一番、合っているのではというお話をさせていただきました。

レンティスやアイハンスが使えないのは本意ではなかったかもしれませんが、『話が聞けて満足です』とおっしゃってお帰りになり、そう思っていただけたならよかったと思いました。

 

白内障や他の病気の手術でも疑問に思ったり、不安に思うことは、手術の前に担当の先生に遠慮なく聞くことが大切だと思います。

もし、聞きにくかったり、聞いても納得がいく答えや説明がなかった場合は、僕の分かる範囲でよければ答えさせていただきますので、遠慮なくご相談ください。

 

今年の手術日も明後日の水曜と金曜、来週の水曜とあと3回になってしましました。

手術を受けてくださる患者さまが安心してゆっくり年末年始を過ごせるよう、しっかり手術に臨みたいと思います。では、よろしくお願いいたします。

 

↑超強度近視の方の白内障。元々の近視に加え、核白内障で近視が更に強くなっています。