【執筆年月】2024年2月

2020年11月の出来事


3日目

まだ外は暗く、人影も見えない午前5時30分。

甲府駅から徒歩8分ほどの昭和感溢れるビジネスホテルを後に、

「ここでは何もできなかったな」と呟きながら駅に早足で向かうのであった。

三方ヶ原も制した。野田城も落とした。
さて、尾張を攻めに参るか……ぐっ、ぐぶっ

降りる場所を特に決めず、とりあえず降りるときに残額精算すりゃええかと、適当な額の切符を買って初めの目的の電車に乗りました。
今日は一日、乗り鉄三昧です(グルメもあるでよー)。

まずは中央本線(東線)で塩尻まで。
白々と明けていく南アルプスを遠くに眺めながら甲斐国から信濃国へ走り抜けます。

広告看板はほとんどワインと地酒が占めるほど塩尻あたりはお酒の美味い土地なんですね。
ローカル色豊かな看板だけでほろ酔いしそうでした(^^;

お次はJR東海にバトンタッチして、中央本線(西線)で木曽路を縦貫します。

進行方向左に朝日がまばゆい中央アルプス、右にゴツゴツした木曽川を眺め下ってゆきます。
↑ほろ酔いの原因は地酒の看板ではなく、たぶんこいつです。

中山道沿いにレールが敷かれているので所々に宿場町にあたります。
奈良井宿や妻籠、馬籠など当時の面影を残し、観光名所となっているスポットを通過し(スルーかいw)、中津川まで駆け抜けました。

中津川では名古屋行きの快速電車が出迎えてくれましたが、終点まで乗らずに「熊谷と暑さ日本一を競う」多治見で途中下車します。
乗り鉄魂の発動です。
このキハ75形は、折返し岐阜方面に向かう太多線のディーゼルカーです。

逢いたい女性を名駅に待たせているのですが、お構い無しに寄り道します。
きっと彼女は名駅で仁王立ちして待ってくれているはず……

キハ75形がけたたましいディーゼルサウンドを奏でながら、多治見駅を後にします。
関西本線(加茂以遠)や播但線(寺前以遠)などの乗車経験を持つ筆者は、あまり乗る機会のないディーゼルカーのこのエンジン音と軽油の香りが大好きで、一番旅情が掻き立てられてテンションアゲアゲにしてくれます。

降りた駅は「かに」。
 可児です。
東海地方には他にもこんなカニがおります。

まだ一度も乗ったコトのない名鉄こと名古屋鉄道の旅を始めます。乗り鉄魂、第二発動。
途中から列車種別がしれっと変わる、行き先が複雑怪奇、名鉄名古屋は四六時中カオス、犬山併用橋(過去)、どけよどけよ○すぞ♪、ドゥワァー!センナナヒャク!!など数々の伝説を持つメーテツ初乗りは、新可児発広見線、犬山線、名古屋本線、常滑線、空港線経由中部国際空港行き普通(犬山から準急)という最早既にカオスな電車です。
まァそれでもちゃんと目的地の金山に送り届けてくれるので無問題了!

金山に着きました。
事前リサーチをしていなかったもので、せっかくの名古屋だし、何か名古屋めしでもと現地でググってみたら……
中華はせ川の台湾ラーメンセット!
これに決めました。結構旨かった。

腹ごしらえののち、カノジョに逢いに行くため名鉄電車で2駅戻って名鉄名古屋へ。
いましたいました。遠くからでもすぐにわかる巨大なカノジョの姿…

サンタコスに虹色マスクを施したナナちゃんに逢えました!
過去何度か名古屋に遊びに行ったことはあって、名所もいくつか訪れましたが、ナナちゃんには会ったことがなくて、初めての生ナナちゃんは感激モノでした。

とは言うものの名古屋滞在リミットも迫っておりまして、ナナちゃんにもお別れを告げなくてはなりませんでした。
ここからは見慣れたカラーの近鉄電車で関西地方に向かっていきます。
あちらは「ひのとり」
こちらは「ひとり」で、特急料金ケチって松阪行き急行で大阪線方面に向かいます。
途中何度も特急に追い抜かされながらも急行電車は伊勢中川に到着。
ここからは大阪上本町行き快速急行に乗り換えます。
ようやく出てきた「大阪上本町」という馴染みある駅名。安心感とともに長旅のフィナーレを実感します。まだ三重県におるけど…

さすがに疲れがどっと出たのか途中爆睡していたみたいで、気がつけば奈良県の大和八木を過ぎておりました。
五位堂を過ぎ、大阪府に突入。
鶴橋で下車しました。

鶴橋といえば、焼肉バイキングで食べ放題♪
なのですが、同じご当地グルメとして
石焼ビビンバを頂きました。
(しかしどの写真にも生ビールあるなぁ)

おそらく1998年3月に撮影した写真(下)が手元にあって、約26年前(当時で22年半)とほぼ同じ場所で撮影したのが上の写真。
昼夜の違いはあるのと、市営地下鉄がメトロになった以外はあんまり変わってません(笑)
ガード部分の「鶴 橋 駅」とかそのまんま。

色んな意味での聖地巡礼の旅も終わりを迎えました。
ここからは通常の帰宅ルート、阪和線経由の南海バスで光明池です。
この旅が、23歳の春に敢行した東日本一周の18きっぷ旅に次ぐ一生の思い出になりますように…

次回はその18きっぷ旅の思い出を5週連続で語ろうと思います。