オウム真理教全サマナ参加の祭典
〝雄叫び祭〞(1994年 8月10日~11日)について
私(筆者)が教団全信者が参加する祭典に参加するのはこれが初めてであり、そして結局これが最初で最後となった。この雄叫び祭の内容と、私(筆者)の思うところを前半と後半の2回に分けて述べていきたい。尚 事実関係は当時のままをできるだけ再現しているが、感想は現在の私(筆者)の感想及び考えであり当時のものではない。
また松本サリン事件を犯し、それを隠蔽した教団が祭典を行う一方で、事件の第1通報者である河野義行さんに冤罪を着せる報道がなされ、思い込みや悪意に満ちた無能な捜査と、大きな風評被害をもたらしたマスコミの愚行が行われていた時期でもあることは再認識しておきたい。
※教団第10サティアンの 3階は非常に広く、当時の出家信者の人数は1000人を超えていたが、余裕で入れるスペースがあった。
※信者の並び順は、階級の高い者が前の方(祭壇及び舞台に近い側)に並ぶ原則を守りつつ、最初は(あらかじめ発表され指定されていた)別の省庁の同じ階級の信者と二人一組になって並び、これがサマナの競技会の時のペアとなった。
このペアで、互いに審判となりペアの相手の記録を成績表に記入していくのである。科学技術省のサマナ私(筆者)のペアの相手は、東信徒庁のサマナであったと記憶している。
※競技会以外の時は概ねサマナ番号順に並ぶが、階級が高い者が前の方に並ぶ原則は変わらないので、古い番号でも階級の低い者は後ろになる。
《雄叫び祭開幕》
〝雄叫び祭〞の開幕は、前回にも述べた麻原の新曲「進軍」及び「エマホ」の披露で始まった。
前回も紹介したこの曲〝進軍〞は、後日ある音楽評論家がこれを評して
「水戸黄門と似ている」と言っていたことがあるが、私(筆者)も同意見であり、特にイントロ部分を聞き比べてみると判るのではないかと思う。またオウム真理教にはアニメなどのパクリで作られた曲も存在する。
例えば
★救えオウム ヤマトのように⇉アニメ 宇宙戦艦ヤマトを長調に編曲したもの
★魔を祓(はら)う尊師の歌⇉ポール・アンカのダイアナをベースにした可能性
などである。
❮昇格式典❯
A師長が正悟師に、村井秀夫が正悟師から正大師に昇格となり、この二人の昇格式典が行われた。しかし昇格理由について一般の信者には明かされることはなかった。
※A正悟師[ 師長から昇格(名前は伏せる)]
A正悟師の昇格理由は、私(筆者)には完全な裏付けは取れていないので断言はできない。しかし矛盾のない推測は、江戸時代の大奥と同じではないか?というものだ。大奥の女は将軍の子供を産むと大きく地位が上がり、◯◯◯◯の方様(かたさま)と呼ばれるようになる。もしその理由でないなら、全信者に堂々と公表されるはずである。
※村井秀夫 [教団名: マンジュシュリー正大師
(正悟師から昇格)]
村井秀夫の昇格理由については既に、前に書いた記事〝松本サリン事件と並行し行われた卑劣かつ非人道的な拷問殺人〞で詳しく述べた。繰り返しになるが充分合理的であると自負している。
式典の順序は、
祝辞
昇格式
(本人による)感謝の言葉
(本人による)歌の披露
という順序で一人ずつ(A正悟師の式典が終了後、村井秀夫の式典を行うという順序で)行われたと記憶している。
始めにそれぞれに対する祝辞を縁のあった幹部信者が述べた。A正悟師には以外だったが野田成人(当時の教団名: ヴァジラティクシュナー師長)が祝辞を述べた。
村井秀夫の式典の時には渡部和実(教団名: ゴーサーラ師長)が祝辞を述べ最後の方で「マンジュシュリー正大師万歳!」と叫んでいたのが印象に残った。
歌の披露では、
A正悟師は〝進軍〞を唱い、
村井秀夫はなんとあの松下電器のテーマ曲
〝明るいナショナル・・・〞
を歌詞を作り替えた替え歌にして唱っていた。
《全サマナによる競技会》
2名一組で互いに記録をチェックする。
※歌の記憶修習
歌詞を一言一句間違えずにどこまで歌えたかを競う。間違えたり、歌えずに途絶えた所までが記録となり、点数化される。
この競技が 〝神聖賛歌〞の他 5曲(他の曲が何だったかはもはや忘れてしまった)ぐらいまで行われた。
※水中クンバカ
洗面器に水を入れて、その中に顔を浸けてどれだけの時間耐えられるかを競う。この競技のみ水を使う関係から3階ではなく1階で行われた。
私(筆者)の記録は正確には覚えていないが、2分45秒ほどだった。清流精舎で練習していた時は3分を超えていたが、力が充分発揮できず少し残念な思いであった。
オウム真理教ではこの水中クンバカは過去にも何度か行われており、 7分台や 8分台の記録はザラにあるので行者として私(筆者)はまだまだだと言える。
◉ビバリータカラニー又は肩で立つアーサナ
は夜に行われることとなり、競技会は一時中断し、省庁別の出し物を行うことになった。
後半に続く