ひとが死を目前にしたとき

その一生を見るというもの


これって当人以外にもあるんじゃないかな、と思う


なぜならわたしは昨年祖母が急逝したとき

祖母にまつわる走馬灯を見たから


それは不思議な体験で

すっかり忘れていた小さい頃の祖母との思い出が

来る日も来る日も思い出された

悲しみと記憶の洪水に圧倒されて

いつもの毎日がまったく違うものになった



そして今月

わたしはまた走馬灯を見た



小学校の同級生の突然の訃報

どこに住んでいたかも分からない友だち


けれど思い出はちゃんと甦ってきた

こどもの頃の遊びや些細ないさかい

あの頃の彼女はこんな感じだった、というおぼろげなイメージ

浮かんでは消えるたわいのない記憶たち

悲しみの実感もないまま

ただただ信じられない思いでその記憶をながめていた


告別式は

同級生が集合して、まるで同窓会のよう

遺影の彼女はこどもの頃の面影を残しつつ

とても綺麗な大人の女性になっていて

知っている人のような知らない人のような

遠いような近いような人だった


気丈に振舞うご両親の横で

彼女の息子が心細げに立っていた

忘れ形見の男の子


どうかこの先の彼の人生が

幸せでありますように


そして若くして還らぬ人となった

彼女のご冥福を心からお祈りしています