先日、ある発表会を見てきました。

これは、地元の様々な団体が普段の活動の様子を披露する舞台です。

自分が舞台に出るのも面白いですが、他の方の舞台を見るのもとても楽しいですねニコニコ

いろいろ発見したり、感心したりすることばかりですキラキラ


今回は、その模様を一部ご紹介します。

ついつい、たくさん書きすぎてしまったので、お時間のあるときにお読みいただけると嬉しいです。

それでは、スタート!!








雅楽



私の地元には、雅楽を演奏する団体がいらっしゃいます。

この方たちの演奏を聞くのはこれが初めて。

どんな音色なのかワクワクですニコニコラブラブ


まずは、『音取(ねとり)』という曲から始まりました。

これは、互いの楽器の音を合わせるために演奏される短い曲のようです。


舞台にいるのは、女性四人。

平安時代のような装束を身につけています。

楽器の編成は、笛が二つと打楽器二つ。

二本の笛のうち一つは、笙(しょう)。

もう一つは、篳篥?

ちょっと自信がないです。

勉強不足なもので。。。タラー

打楽器は、羯鼓(かっこ)と楽太鼓でした。


笙の音は、本当に綺麗ですね乙女のトキメキ

響きがとても重層的です。

時も空間も軽々と飛び越えて、どこか別の世界へ、ふわ~っと連れていってくれるような感じがします。




羯鼓(かっこ)も、いい音ですね照れルンルン

乾いた硬めの高い音で、テケテケテケと聞こえます。

左右から2本のバチで打って音を出していました。

全体を引き締めるような音色で、軽やかで素敵ですキラキラ



演奏以外に、巫女さんの舞いもありました。

巫女役をつとめるのは、小学校1~3年生の四人の女の子。

朱色の袴をはいて、頭には銀のピラピラかんざしを付けています。

文楽人形で、お姫さまの役がよく付けているようなかんざしです。

ちびっこ巫女さんたちは、あどけない表情でゆったり舞っていました。


舞った曲は『越天楽今様』。

この曲、好きですおねがい

私が小学生だったころ、音楽の教科書に載っていました。

子ども心にも、きれいなメロディだと思った覚えがありますルンルン


この曲は唄もあったのですが、唄ったのは羯鼓を担当されていた方でした。

この方、すごいんですキラキラ

前奏部分は普通にバチで羯鼓を。

唄が始まる直前で、パッ!!

瞬時にバチとマイクを持ち替えましたカラオケ

速っ!びっくり

その早業にビックリ。

妙なところに感心してしまいました爆笑気づき







日本舞踊



続いて、日本舞踊の発表でした。

踊ったのは、全2曲。

1曲目は、端唄『紅葉の橋』でした。

聞いたことはありますが、まだ習ったことがない曲です。

生演奏ではなくテープを流していただけでしたが、味があるいい唄声でした音符


2曲目は、『すみだ川』。

「♪銀杏返しに黒繻子かけて」から始まる曲です。

歌は、市丸さんでした乙女のトキメキ

やっぱりいい声ですね~飛び出すハート

思いがけないところで市丸さんの声が聞けて、すごく嬉しいですおねがいラブラブ


この曲は、東海林太郎さんなどが歌っているセリフ入りバージョンが有名かと思います。

でも、市丸さんバージョンは、セリフの部分に別の曲が挿入されていました。

「♪行きに寄ろうか 帰りに寄ろうか ならば行きにも帰りにも」

これは、端唄『雪のだるま』という曲です。

小唄でも唄うようです。


想いを寄せる人に会いたいけれど、用事を済ませる前に会いに行こうか、それとも帰りに会いに行こうか。

それなら、いっそ行きも帰りも会っていこう!!

そんな気持ちを唄った可愛らしい曲ですルンルン


知っている曲が流れると、楽しい気分になりますねニコニコ

日本舞踊のきれいな身体の動きと、市丸さんの美しい唄声。

いいですね~グッ気づき

ずっと見ていたいし、ずっと聞いていたい。

そう思わせる舞台で、とてもリラックスできましたニコニコ








民謡



お次は、民謡の団体です。

曲目は、

岩手県民謡『外山節』、

山形県『真室川音頭』、

富山県『帆柱起こし祝い唄』

でした。


皆さん唄がお上手です拍手

長年お稽古しているからでしょう。

特に、『帆柱起こし祝い唄』を唄ったおじさんは、声がこの曲によく似合っていました。

渋い声で、のびのびとしていて、耳に心地よかったですうずまき


ただ、惜しい部分もあって。

このおじさん、歌詞を書いたメモを持ちながら唄っていたのですが、なぜか途中で歌詞を間違えてしまいました。

メモの意味ないじゃん。。。

まあ、これもご愛敬ですけど爆笑

素人なんですから。

完璧でない方が、かえって親しみがわくかもしれません。

それに、舞台のライトは、鉛筆で書いた文字が光ってしまい、見づらいこともあります。

文字がよく見えなくて、間違えてしまったのかもしれないですね。


この団体の演奏はよく見に行くのですが、いつも三味線が少し不思議なんです。

それは、糸巻きの本数。

普通、三味線は糸巻きが3本あります。

でも、この団体は、ある方だけ糸巻きが4本あるように見えるんですびっくり

最初に気づいたときは驚きました。


でもこれ、近くで見ると糸巻きじゃないんです。

なんと、チューナー用のマイク!!

楽器に挟んで使うクリップタイプのマイクです。

私は使ったことがありませんが、そのマイクで音を拾うと、より正確にチューナーで音の判定ができるようです。


このマイクが、遠くから見ると糸巻きに見えるんですよ爆笑

便利な道具なんでしょうが、それは舞台袖で外してほしいかも。。。


三味線を弾いていたのは、全部で4人です。

そのうち、一番端にいたおじさんは、手がほとんど動いていませんでした。

この方、去年、初舞台を踏んだばかりで。

去年は、棹に譜尺シールを貼っていらっしゃいました😅

譜尺シールは、勘所の位置に数字が書いてあるものです。

初心者が使います。

ピアノで例えるなら、鍵盤にドレミファソと書いたシールを貼るようなもの。

譜尺シールが貼ってあるうちは、まだまだヒヨッコなのです。


まあ、どんなレベルであろうと、舞台に出ることに意義がありますよねウインク

発表会は、一年間の成長を皆さんに見てもらう場なんですから、今の実力を披露すればそれでいいと思います。


三味線の他には、笛と太鼓の方もいらっしゃいました。

こちらはプロの演奏家です。

太鼓の方は女性なのですが、いつも小紋で舞台に出られます。

笛の方は男性で、たいてい着流しです。

私の中では、小紋はちょっとしたお出かけに着るイメージなんです。

舞台で着る発想がなかったので、この太鼓の方を見たとき、ちょっと驚きました。

たぶん、着流しの笛方さんとバランスが取れるように、あえて小紋を選んだのではと思います。

着物のTPOって難しいですねアセアセ







剣舞



今度は、剣舞の発表です。

まず登場したのは、小学校低学年くらいの女の子。

髪をポニーテールにして、袴姿です。

かわいいと言うより、カッコいい!!

詩吟に合わせて舞っていました。

その姿は、大人顔負けキラキラ

堂々として、キリッとして、とても上手かったです拍手


その後は、五、六人の中高生が出てきました。

同じく袴姿で、剣を持っていますナイフ

武田信玄のことを唄った演歌風の曲に合わせ、息の合った舞を披露していました。

どっしりとした安定感のある動きで、こちらもカッコよかったですキラキラ


この団体は、新しい試みもいろいろされているそうで、最後はこんな曲で踊りました。

それは、『ジャンボリミッキー』。

ノリがいい、明るくて楽しい曲ですルンルン


先ほど出てきた子どもたち以外にも、何人かのお子さんや大人たちが加わり、舞台はとても賑やかに。

「今日が初舞台のちびっこもいます」と司会者が言うのでステージを見ると、確かにいました!

本当にちっちゃい、3歳くらいの男の子が。

いっちょまえに、袴を着ています。

なんてかわいい!!ラブ


曲が始まると、圧巻でした。

大勢の袴姿の人たちが、はじけるような笑顔で踊っていますニコニコニコニコニコニコ

『ジャンボリミッキー』を袴で踊る人はなかなかいないでしょうね❗

初舞台の男の子を除いて、動きもピッタリ揃っています。

男の子は、ちっちゃい手足を見よう見まねで一生懸命動かして、もう可愛いのなんのラブラブ

この子が一番の主役になっています。

この子の立ち位置は2列目左端でしたが、センターで踊ってほしいくらいでした照れ


ところで、私の地元では今年と来年に文化イベントをいつもより多く予定しています。

邦楽と邦舞の団体がコラボして舞台を作ろうという話もあり、ウチの先生はこの剣舞の団体と組むつもりでした。

しかし、日程の都合と、先生の選曲に問題があり、今年は見送りになりましたアセアセ


来年はどうなるのか分かりませんが、もし一緒にやるなら、この『ジャンボリミッキー』がいいかもなぁと私は思ってます。

袴で踊る意外性と、三味線で演奏する意外性が面白いんじゃないかと。爆笑

この曲なら、三味線で演奏しても剣舞さんたちに楽しんで踊ってもらえると思います。

それに、もともと振り付けが決まっている曲なので、剣舞の団体が新たにフリを考える負担はありません。


なんなら、私、三味線用の譜面を書きますよ?

本手と替手で二重奏にしたら楽しそうですね。

三味線方が少しばかり猛練習すればコラボできると思います爆笑気づき

もっとも、もしこれを先生に提案する機会があったとしても、先生は間違いなく却下するでしょうけどね笑

ウチの先生は、新しいことにあまり興味を示さないので。


ちなみに、今年、先生がこの団体に提案した曲は、『白虎隊』でした。

でも剣舞さんの返答は、その曲では踊りにくいし、振り付けを考えないといけないから難しいとのこと。


そりゃそうですよねキョロキョロ

この日の舞台を見ていても、この団体に『白虎隊』はちょっと似合いません。

こんなに若々しい団体なんですから、もっと明るい曲の方がいいと思います。

また、詩吟なら詩吟だけに、演歌なら演歌だけにした方が踊りやすそうです。

『白虎隊』はどちらの要素もある曲ですから、踊るのは大変だと思います。


なお、ウチの先生は、こういった素人の発表会をめったに見に行きません。

見る価値がないからだそうです。

すごい発言ですね~😅

確かに、プロじゃないので、あまり上手じゃない人もいるかもしれません。

でも、近隣の団体が何をやっているのか見ておいてもいいと思うんです。

そうすれば、コラボする計画が出たときも、相手が踊りやすい曲を提案できたかもしれません。






コーラス



剣舞の次は、コーラスの団体でした。

曲は全部で2曲ルンルン

映画『となりのトトロ』から『さんぽ』と、

中島みゆきの『時代』です。

ソプラノ、アルトの二部コーラスでした。

20人くらいの団体です。


『さんぽ』は、まず一番を普通にみんなで歌って、二番は輪唱になっていました。

面白いですねグッ

明るくはずむような、元気をもらえる歌声でしたにっこり


『時代』は、ちょっと変わった始まり方をしていました。

メンバーの1人がいきなり前に進み出て、ピアノの上に置いてあったマイクを手に。

そして、語りかけるような口調でこう言いました。

「今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて

もう二度と笑顔には なれそうもないけど」

これ、歌詞の最初の部分です。

女性はこれだけ言ってマイクを置くと、元の雛壇へ戻りました。

それを待つ指揮者。

そして、さっと腕を振ります。

「♪そんな時代もあったねと」

歌が始まりました。

へぇ~、こんなやり方もあるんですねニコニコ

歌声もとてもきれいで、聞き入ってしまいましたニコニコ


あっという間に曲が終わると、コーラス団体の人たちは舞台袖へ引き上げていきます。

すると、舞台係が片付けにやってきました。


雛壇に使っていた平台は、全部で3つ。

ステージ上にベタ置きされています。

雛壇の上に10人、下に10人が立って並ぶ場合、平台は3個必要なんですね。

ふむふむ、と観察する私。虫めがね

私も今まで舞台係で平台を出したことがあるので、興味津々です。


平台と平台は、「つかみ」という専用の金具で固定します。

上に乗ったとき、平台が動かないようにするためです。

片付けるときは、つかみを外します。

舞台係の一人がそれを外すと、待っていたかのように台車が運ばれてきました。

台車に平台を乗せると、なんとピッタリサイズです!

きっと、平台専用なんでしょう。

そんな便利なものがあったなんて知りませんでしたびっくり

今まで、二人一組で手で運んでいたのに!!

もっと早く教えてよ~。


コーラスを見ていたのか、平台を見ていたのか、よく分からなくなった私でした爆笑








朗読



平台、いえ、コーラスの次は、朗読劇です。

内容は、お子さんが喜びそうな、ちょっとお下品なもの。😅

汚い話で恐縮ですが、おならに関する特技を持ったお嫁さんについてのお話でした。

お嫁さんは、その特技で嫁入り先をいったん追い出されてしまうものの、里へ帰る道中で特技を生かして様々な難題を解決していきます。

そして、ついに重宝な嫁だと認められ、無事もとの鞘に収まったという内容でした。


演じたのは、3人。

ナレーション、お嫁さん、旦那さん、旦那さんのおばあちゃん、その他旅人などの役がありました。

それをたった3人で、見事に演じ分けているのです。

若い女性の声を出したかと思えば、おばあちゃんの声も。

きちんとその人物らしく聞こえるのがスゴいですキラキラ

読み手はその場に立って台本を朗読しているだけで、役者のように大げさな身ぶり手ぶりはありません。

それでも人物の感情がよく伝わってきます。


また、舞台の背景は何も変わらないのに、物語の進行と共にどんどん景色が移り変わっていくように感じます。

聞き手の想像力がどんどん刺激され、物語の世界が広がっていきます。

これは、演技力がなせる技なんでしょう。

スゴいですねぇウインク


この物語は、始めから終わりまで、すべて方言で書かれていました。

訛りが強すぎて何を言っているのか分からない部分もありましたが、馴染みある言葉の数々が心地よかったです。

だから、より一層、物語を想像しやすかったのかもしれません。

子ども向けの内容でしたので、ひょっとしたらこれは、子どもたちに地域の言葉に馴染んでほしいという思いが込められた作品だったのかもしれないですねニコニコ







太極拳



最後は、太極拳を見ました。

中国風の赤い衣装を身につけて、10人くらいが舞台に立っています。


私、恥ずかしながら、太極拳についてほとんど何も知識がありませんアセアセ

唯一知っているのは、太極拳が中国のゆったりした動きの体操か武術かそんな感じのものという程度のことだけ。

そのため、何が始まるんだろうとワクワクでしたおねがい


まずは、推手(すいしゅ)・24式太極拳。

これは、二人が向かい合って立ち、互いの手や手首のあたりに触れ続けながら、押したり引いたりするという動作でした。

お互いの気を感じながら行うそうです。


音楽を流しながらこれを行っていたのですが、その曲はなんと、喜太郎(きたろう)さんの曲音符

喜太郎さんは、世界的に有名なシンセサイザー奏者です乙女のトキメキ

私が中学生のころ、親戚に喜太郎さんのコンサートに連れて行ってもらい、その音楽にすっかり魅せられてしまいました。

それ以来、すっかりファンになり、私が初めて買ったCDも、喜太郎さんのCDだったほどですニコニコ

同級生には変な人という目で見られましたけどね❗グラサン


話を戻しますが、太極拳は中国のものなので、BGMとして流すなら、銅鑼がジャ~ンと鳴り響いている中国風の音楽の方が似合う気がします。

でも、思わぬところで喜太郎さんの曲を聞けたので、嬉しくなりました照れ

ゆったりした動きと、喜太郎さんの癒しの音色がよく合っていましたキラキラ


その後は、22式太極扇。

全員が前を向いて立ち、音楽に合わせて動きながら、時折バサッと大きな音を立てて扇を開いていました。

赤や黄色の鮮やかな扇で、日本の扇子よりはるかに大きかったです。


続いて、32式太極剣。

これは剣を使います。

全員が決められたポジションに立ち、曲が始まるのを待っています。

しかし、曲がかかりません。

ちっとも音が流れてこないのです。

舞台上では、全員が最初のポーズをとったまま固まっています。

ここで、ようやく曲が流れてきました。

でも、様子が変です。

リーダーと思われる人が、舞台上から音響室に向かって腕で大きなバツ印を作っています。

どうやら曲が違うようです。

リーダーの人は、舞台袖の司会者の方を見て、何やら小声で指示を出しています。

でも、どれだけ待っても、正しい曲が流れてきません。

客席は、ざわざわ。

ここで、舞台のライトが暗くなりました。

照明スタッフさんが気をきかせたのでしょう。

暗転したのを幸いに、リーダーの人は舞台袖へ駆けていきます。

数分たってリーダーが舞台に戻ると、やっと曲がかかりました。

それを合図にパッとライトがつきます。

こうして32式太極剣が無事に披露されました。


舞台は、本当にいろいろ起きますね。

私は自分が出演者であっても、不謹慎ながら、こういうハプニングを楽しんでしまうタイプですチョキ

問題が起きれば大変な状況に違いないのですが、どうしようと焦ると同時に、どこかそれを面白がってしまうところがあって。てへぺろ


舞台は、雰囲気に呑まれてしまうと大変怖い場所になることもよく知っています。

それでも、舞台が好きなのです星

裏方仕事も含め、舞台全般に惹かれます。

私は決して目立ちたがりではないし、むしろ人の後ろに隠れて、世間の隅っこでひっそり穏やかに暮らしていたいのです。

なのに、舞台が好きって、どういうことでしょう??

自分でも理解不能です爆笑


何はともあれ、今回の発表会では、様々なものが見られて楽しかったですおねがい

今度は何を見に行こうかな?