一旦終わりにしたシリーズが復活しました。



戸隠神社の関係で書く予定の持統天皇に隠された水の神。



それ天照でした。



天照…いるじゃん?



と、思う方が大半だと思います。




天照大神の本来の名前は『天照国照彦天火明櫛玉饒速日』となります。



アマテルクニテルヒコ アメノホアカリ クシタマニギハヤヒ




現在では『饒速日 ニギハヤヒ』と呼ばれる神です。



どうやら三輪山 大神神社に祀られる『大物主』もニギハヤヒのようです。





宮崎駿監督のジブリ映画『千と千尋の神隠し』見たことはありますか?



千尋を助けてくれていた白龍に変身する青年の名前は、白(ハク)





ネタバレ要素になってしまいますが、ハクの本来の名前はコハク川の主で龍神である


『ニギハヤミ コハクヌシ』です。



おそらく宮崎駿監督があの映画に入れたメッセージは


白=白山の龍神=饒速日であるということ。




ニギハヤヒという存在が、九頭龍という名の龍神で隠されたことを意味します。




神隠しというタイトルは、映画の内容だけを見ると人が急に消える現象の神隠しだと思えますが、ニギハヤヒという神が隠されたというメッセージでもあるような気がします。





そして、新海誠監督の『君の名は。』



宮水三葉という女の子と立花瀧という男の子が時を超えて入れ替わる話です。



舞台は飛騨高山。



宮水三葉はミズハノメという水の神、立花瀧は橘の水の龍を意味していると思われます。



飛騨地方の水の龍が、別の水の神へ入れ替わったものであり。


現在ある飛騨一宮 水無大神(水主大神)が、かつては水の龍神であったことを意味します。





ティアマト彗星により湖のある町が消滅するという物語は、飛騨地方にかつてあった巨大な水神信仰が持統天皇により消滅したことを意味するのでしょう。



ティアマトという名は、原初を創造した女神の名前が由来です。日本の様々な決まりを作った女性天皇の持統天皇と重ねたのではないでしょうか?




諏訪湖がイメージと言われますが、諏訪地方や戸隠も持統天皇に神の変更をされた地方になります。



そして新海誠監督は長野県の佐久出身なので、この地域の伝承に詳しいものと思われます。



というか新海 誠の本名は新津 誠というそうで。佐久市には新海三社神社という神社があるのが興味深い。ここからネームを取った可能性も??


新海監督の作品は、神社と霊的特殊能力を持つ人が多いですしね。




こちらに隠された神は、橘の水の龍です。



祓詞の祝詞を唱えたことのある方はピンと来るのでは?



イザナギが禊を行った場所は、


つくしの ひむかの たちばなの おどの あはぎはら



橘という場所で、瀬織津姫という川の龍神が穢れを流します。



立花瀧が男であり、声優を神木(神の) 隆之介(龍)にしたあたり新海誠監督がイメージしたのは瀬織津姫ではなくニギハヤヒなのかも知れません。




この瀬織津姫とニギハヤヒは夫婦であると言われていて、




かつての伊勢神宮には、2つの御正宮が並んでいたといわれます。




ただ、持統天皇の指示で1つの御正宮は解体され、不自然に残った広大な地を埋めるために20年毎に社の場所を交互に建て直す式年遷宮が始まりました。




なぜそんなことをする必要があったのかは天皇家の後継者争いが原因のようです。




第40代 天武天皇の皇后であった持統天皇ですが、天武天皇が早くに亡くなった際に、自らの血を受け継ぐ息子(側室が多く、男子も多かった)をなんとしても天皇にする為に、息子が大きくなるまで代打として女性天皇の座につきました。



ですが、その息子は天皇になる前に若くして亡くなってしまいます。



そこで息子の血を引く、孫が育つまで自分が天皇であり続けなければならない事態に。



現在も続く天皇は男系男子でなければならないという決まりがあり、代打とはいえ女性天皇である持統天皇へ周囲の反発が多かったようです。


みんな自分の子を天皇にしたいですしね。



そこで、自らの正統性を確立する為に『天照大神は女性の神である』とします。


この時に饒速日と瀬織津姫が歴史から姿を消したようです。



そして、一代飛ばして自身の孫への皇位継承を正当化するために天照大神から息子の忍穂耳(オシホミミ)ではなく孫の瓊瓊杵(ニニギ)へ国譲りの指示を出した神話に創り変える必要がありました。



女神から孫神へ天孫降臨の指示を出す現在の神話の誕生です。



この神話を書き記した書物が『古事記』と『日本書紀』になります。



持統天皇の在位期間は、690年~697年


古事記の完成は712年、日本書紀は720年



どちらも神代から持統天皇の代までを記す書物となります。



持統天皇の在位は697年とされますが、孫が14才で天皇になったので上皇として亡くなる703年まで院政政治をしていたようです。




伊勢神宮の初めての遷宮が行われたのは持統天皇が即位した690年であり、当時天皇家以外の人が神宮内部のことを知る術はなかったものと思われます。




難しい話なのですが、簡単にまとめると



女性天皇から孫へ皇位継承するという前例の無い歴史を正当化するために



伊勢神宮に祭られていた、饒速日と瀬織津姫の存在を隠し、天照大神という女神を創り出した。


ということです。




そして、なぜ伊勢神宮があの場所なのか?は、



白山と位山が本来は、天照国照彦天火明櫛玉饒速日と瀬織津姫を祀る地であり、その地点と直線的に繋がりのある場所(霊力を送るのか?向かえるのか?どちらかは調べ中)を選んだということなのだと思います。





間違えてる可能性もありますが、個人的にはかなり手応えのある結果になっています。




ご意見があればどうぞ。