なばな | たまみずきアート療育の先生のブログ

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練馬区石神井で行っている障がい児のためのアート療育
(発達障害、知的障害、身体障害に対応)

うつみなばな


彼はキャンバスに

手で豪快に色を塗っていく。

「ぼくね、緑が塗りたい」

そう言って、

手も顔も緑になりながら

嬉しそうに塗る。


画面いっぱいを緑にした後、

「緑だねぇ」

と声をかけると

「草、草がいっぱい!」

という。

じゃあ緑だけだと寂しいから

違う色で緑の上に何か描こう。

そう促すと

「きいろ、きいろがいいよ!

きいろい花が咲いてるの」

そう仰るから、

黄色い絵の具を渡して

またまたキャンバスに絵の具を塗っていく。



花の下には茎も葉も

やっぱり手で描いて

元気いっぱいな菜の花の出来上がり。


描いた本人も

黄色と緑の絵の具にまみれて

菜の花のようになっていましたよ。





ちなみに菜の花の花言葉は

「元気」とか「快活」です。


命が芽吹く春らしい花ですが、

食べても美味しいという

美しくもありがたい花ですね(笑)












余談ですが

朧月夜という歌をご存知でしょうか

日本語の美しさとともに

これまた、美しい情景の伝わる素晴らしい歌です。



菜の花畑に 入日薄れ
見わたす山の端 霞ふかし
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて 匂い淡し

里わの火影も 森の色も
田中の小径を たどる人も
蛙の鳴くねも 鐘の音も
さながら霞める 朧月夜