この本は哲学を知らない人でも、興味深く読めるだろう

 

 

本編をひとことで要約すると、ネガティブ・ケイパビリティ(モヤモヤした雰囲気や気持ち、曖昧さ、不確実さ)を受け入れようである


現代はSNSでなんでも共有し合える世の中だが、自分の孤独やわからない気持ち、曖昧さにもっと目を向けるべきなのだ

 

 

 

本書では、さまざまな哲学者の引用もあるが、エヴァンゲリオンというアニメでの説明もわかりやすいのではないかと思う

 

 

 

スペインの哲学者オルテガの『大衆の反逆』から、皆が同じところに集まり、皆が同じコンテンツやゴシップに群がる、人が集まり何をしているかといえば、人の話も聞かず自分の考えばかり言う、専門家やどんな人にでも意見を持ちコメントする、自分の都合のいい話ばかりでセルフイメージばかりだと

 

オルテガは『大衆の反逆』から、疑うのはいいが、本当に疑うのは世界や他者ではなく、自分自身なのだと

 

 

 

昨今の自己啓発や自分探しの旅、自分の声に従え、引き寄せの法則など、自分自身の過剰な関心はペインキラーでしかない、本当に必要なのはモヤモヤした気持であったり孤独と向き合うことなのだ

 

 

最近のなんとなくの違和感の理由がわかったような気がした、改めてオルテガを読んでみたいと思う