中学校の男性教師が、父親との確執をなぞるストーリーである
喜多川泰らしい作品である、こちらは2022年9月に発売されたものだ
西条祭り、吉原三本松のだんじりを舞台にしているので、西条の人にとっては嬉しいのではないだろうか
タイトルの「よくがんばりました」がとても良かったように思う、ひらがな表記にしているのもポイントが高い
個人的には、オンライン授業による生徒の親の目、先生たちの恐怖や葛藤、哲学者ベンサムのパノプティコンを深堀してほしかったが、そうなると喜多川作品とは違ったものになるのかもしれないが
喜多川泰の作品のほとんどは、安定感のあるじんわり系だ、小難しい表現もないし、題材も現実の悩みやトラブルに属したもが多い
どの本にもハズレはなく、人間味に溢れ、最後までしっかり読めるのが喜多川泰作品だ
老若男女問わず楽しめるだろう、おすすめである