2022年のノーベル文学賞を受賞したアニー・エルノーの作品である
「事件」は映画化もされており、ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞も受賞している
嫉妬と事件の二部作である
嫉妬の内容は、若い恋人を奪われた熟年女性が相手の女性の素性を知ろうとする、囚われた心理が実に素晴らしく描かれている
あまりに切迫しているので、ちょっと気持ち悪くなる程だ
事件の内容は、人工中絶が禁止されていた1960年代のフランスでの中絶の話になる、女子学生は頭脳明晰だが労働者階級、将来を諦めるわけにはいかず、非合法の手段に出る、ところどころ顔をしかめたくなるが、迫力があり、よかった
ノーベル文学賞受賞は、やっぱりすごいんだなと思わされる
実におすすめの作品である