原題 FEASTイメージ 1
製作年度 2006年
製作国 アメリカ
製作 ディメンション・フィルムズ
    マルーフ・モーション・ピクチャーズ
    ネオ・アート&ロジック他
製作費 $3,200,000
国内配給 アートポート
日本公開 2008年3月22日
上映時間 86分

監督 ジョン・ギャラガー
脚本 パトリック・メルトン
    マーカス・ダンスタン
製作総指揮 ベン・アフレック
    マット・デイモン
    ハーヴェイ・ワインスタイン
    ボブ・ワインスタイン
    ウェス・クレイヴン他
製作 マイケル・リーヒイ
    ジョエル・ソワソン他
撮影 トーマス・L・キャラウェイ
音楽 スティーヴン・エドワーズ
編集 カーク・M・モッリ
美術 クラーク・ハンターイメージ 2
配役 ミシェル・ガーツ
衣装 ジュリア・バーソロミュー
特殊メイク ゲイリー・タニクリフ
出演
バルサザール・ゲティ:マヌケ
ヘンリー・ロリンズ:コーチ
ナヴィ・ラワット:ヒロイン
ジュダ・フリードランダー:ビール男
ジョシュ・ザッカーマン:ホットウィール
ジェニー・ウェイド:ハニーパイ
クリスタ・アレン:タフィ
アイリーン・ライアン:ばーさん
ダイアン・アヤナ・ゴルドナー:ハーレーママ
ドウェイン・ウィテカー:ボス
クルー・ギャラガー:バーテン

鑑賞 2018年1月4日
DVD-アンレイテッド・バージョン(発売元:アミューズ・ソフトエンターテインメント)字幕
★★★★☆

年明け早々酔っ払い、事務所で寝てしまった。
目が覚めたらお昼過ぎ。
ヨメからは3度の着信と怒りのメール。イメージ 3
財布の中は見事に空っぽ。
ああ、またやっちまったなあ…
二日酔いの頭を抱えながら反省と自己嫌悪。
当分酒は控えようと肝に銘じるも、夜になれ
ばそんな決意は消え失せるのが自明の理。
つくづく自分のクズっぷりが嫌になる。
こんな時はクズな映画でも観て笑い飛ばす
しかないと思い、手に取ったのがこの映画。

"FEAST"

テキサスの荒れ地にポツンと佇む一軒のバー。安酒で酔いつぶれるクズな面々が
ひとりづつ紹介されていく。イメージ 4

名前:車椅子君
職業:花火売り
生存予測:障害者は安全か

名前:ビール野郎
職業:ウェイター
生存予測:負け犬とバカは最初に死ぬ。
       こいつはその両方。

コメディなんかではおなじみのイントロだが、
モンスター映画のお約束に絡めた「生存イメージ 5
予測」が面白い。
そしてここにショットガンを抱えた血まみれ
のタフガイが飛び込んで来る。
「今から凶暴なバケモノが襲ってくるぞ!」

名前:ヒーロー
職業:戦士
生存予想:超本命

唖然とする一同。「あんたは誰だ?」
「オレかい?お前らの救世主だよ。」
そう言ってポーズを決めた直後にイメージ 6
「救世主」は窓の外に引きずり込まれ、
あっけなく退場してしまう(笑)
つまりはモンスター映画のお約束をハズして
笑いを取る、所謂「メタ方式」のパロディ
ホラーなのだけど、マニアが含み笑うある
あるネタよりも、節操のない下ネタと汚物が
乱れ飛ぶ乱痴気騒ぎ感覚がこの映画の肝。
怪物の群れに囲まれた一軒家の中で人間の
エゴとエゴがぶつかり合う構図はご存知
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』だが、
本作の場合はどいつもこいつも共感指数の
低いクズばっかりで、勝手気儘やりながらイメージ 7
死んでいく姿に失笑と呆れ笑いの連続。
「誰が生き残るのか?」ではなく、
「誰が死のうがどうでもいい」状況の中で
ひとりのクズが本物のヒーローに覚醒する
クダリにちょっとだけ胸アツ。

製作総指揮に意外なメンツが名を連ねてい
るが、「プロジェクト・グリーンライト」なる
映画企画のオーディション番組があった
らしく、そのプロデュースをしていたのが
マット・デイモンとベン・アフレック。
脚本のパトリック・メルトンとマーカス・
ダンスタンはこの企画で世に出て、イメージ 8
当時のドル箱シリーズ『SAW』に大抜擢。
ダンスタンが監督デビューを果たした
『ワナオトコ』も好評で今後のホラー界を
担うような逸材ぶりだったが、近年はコンビ
を解消したのか今ひとつパッとした活躍が
見られない。
監督のジョン・ギャラガーは『バタリアン』
の所長役が有名なクルー・ギャラガー(本
作にも出演)のご子息。
やはりプロジェクト・グリーンライトで
登用されて本作で長編デビューを飾ったが、
以後はテレフィーチャ―やビデオスルーで
糊口を凌いでいる様子。
この脚本+監督のトリオが再結集したイメージ 9
『ピラニア・リターンズ』は彼らの持ち味が
最高に活かされ、ある意味前作を超えるほど
のバカ映画になっていたと思うのだけど、
いま一度こういった好企画をぶち上げて
ほしいもんである。

さて。クズはすぐには治らないけど、クズは
クズなりに目標を立てて暮らすこととしよう。
まず、時間を決めて働く仕事を探そう。
娘も大学に行くことだし、もうちょっと稼ぎ
を増やさないと。仕事が控えてると思えば
今みたいにバカな飲み方もしなくなるだろう。
それから自分もいい加減トシなんだから、
前々からやってみたいと思ってたことに手を
付けよう。そのうち行ってみたいと思ってた
場所にちゃんと行こう。その準備をしよう。
映画も新作よりは、いずれそのうちと思って
た映画を手に取ろう。
そう言えば『フィースト』はこの1作目は
面白かったけども、『2』と『3』があまり
に評判悪いんで「そのうちね」と棚の上に
置いちゃってたのだ。
「そのうち」シリーズ3作を一気見すると
いうのも長年やろうと思ってたことだから、
とりあえずはこれで1つ目標をクリアした
ことになる。
あ、まだ『1』しか観てないけど。