私は、北欧16日間の旅を続けています。
ノルウェーの首都、オスロは、ノーベル平和賞授与式の行われる都市です。
折りしも、10日には、その受賞者が発表されました。パキスタンのマララ・ユスフザイさんと
インドのカイラシュ・サトヤルティさん。
すべての女性が教育を受ける権利を訴えていたマララさんは17歳なのですよね。
イスラム武装勢力に頭部を銃撃されたものの一命をとりとめて、
活動を続けていたというのですから、本当に凄いです。
女性の強さは、逆境にあって、より発揮されるように思います。
さて、オスロの町で、感じたことがいくつかあります。
まずは、町がとてもきれい。
そして、幸せそうな顔をしている人が多い。
特に、年配の方が、自信を持って歩いているように見えるのです。
社会の中心が、若者であるという風潮の日本とは、ちょっと違った印象で
洗練された上質の氣が漂っています。
それは、ノルウェーが、人間開発指数(HDI)世界第一位であることと関係があるのかもしれません。
人間開発指数は、その国の人々の生活の質や発展度合いを示す指標として、毎年、国連年次報告の中で各国の指数が公表されています。日本は、なんと17位です。
ちなみに、20位までの順位は、こうなっています。
(1)ノルウェー(2)オーストラリア(3)スイス(4)オランダ(5)アメリカ合衆国(6)ドイツ(7)ニュージーランド(8)カナダ(9)シンガポール(10)デンマーク(11)アイルランド(12)スウェーデン(13)アイスランド(14)イギリス(15)香港・韓国(同率)(17)日本(18)イスラエル(19)リヒテンシュタイン(20)フランス
ノルウェーでは、社会の片隅に追いやられそうな弱者が、
堂々としているように感じたのも、それぞれの人が満足して
生きているからなのかもしれません。
例えば、身障者の方が、明るく、車椅子で、往来を横切っていくのに、
何度も会いました。
介助もなく、ひとりで、楽しそうに!
20歳くらいの女の子が、すごい勢いで、坂道を車椅子で飛ばしていったのを見たときは、カッコイイ! と思わず口から出そうになりました。
私と目が会うと、ニッと笑って過ぎ去っていった彼女は、
とても輝いていました。
脚がないことなんか、吹っ飛ぶような強さは、とても素敵です。
弱い人が強くあるというのは、とても魅力的です。
もし、自分が劣っていると感じたら、それは、大きく輝くためのチャンスかもしれません。
人生の主役は、いつでも自分です。
どんな役でも、楽しむことが、幸せになる近道なのでしょう。
そういえば、オスロでは、ベビーカーを押すのは、
ほとんどがパパでした。
それでは、今日も、素敵な一日をお過ごしください。
観月 環