たまさかですニコニコ




明日は6月15日。



私の生まれなおし、生き直しの日。


新しい命をもらった日です。



5年前野6月15日、宮崎で大きな事故に遭った日。



ハイヤーセルフの魂栄さんが、


「新しい命をください。


新しい命をください。」


と、神様の前で数十分祈ってくれた日。



魂栄さんの必死の祈りを聴きながら、


「あぁ、〇〇ちゃんのことを祈ってくれてるのね。


私も彼女のために祈ろう。」


そう思いました。



大好きな大好きな友人、審神者ちゃんの病が深刻な状況にあったからです。


知り合った時には、すでに命の期限を宣告されていた彼女。


余命宣告の期限の日を一緒に過ごし、その日を元気で迎えられたことを泣いて喜んでいたのに…。



それから数年後、確実に彼女にとっての「それ」は近づいていたのでした。


そして、私にも「それ」は近づいていたようでした。





早朝の神社での祈りの後、ある場所へ向かっていました。


田舎道を進んでいると、右手に美しい霧島連山が見えて来ました。


審神者ちゃんの実家の農園の看板もあり、車を停めてパチリ。



そして霧島の山々が広がる場所で車を停めて、雨上がりの空気を思い切り吸いこみました。



山のふもとまで広がる畑。


蝶が飛んでいました。



すると、大きなトラックの音が響いできました。


一台ではなく、何台も近くを走っているようでした。



けれど田舎の細い一本道。


どこにもトラックの姿は見えません。



次第にトラックの音は大きくなり


「近くにトラックの基地みたいなものがあるのかもしれない。


気をつけて運転しよう。」


そう思いました。


スピードも出さないようにして…、高原町の信号のない交差点に着きました。


一旦停止して左右を確認。


はるか向こうに一台の大型トラックが見えました。


まだ遠く、大丈夫。


私は道の中心まで、ゆっくりと進み左側から来た車をやり過ごすために停車しました。


左手からは一台だと思ったのに、後ろからもう一台来ました。


「まだ大丈夫よね。」


そう思って右手を見ると、トラックは運転手の姿が見えるくらいの距離まで来ていました。


そして、運転手のヘアスタイルまではっきり見えて…、遠のく意識の中、私は前方の山の上からトラックを見ているようでした。



右側から迫ってきたはずなのに、坂道を左側から下ってくるトラックが見えていました。



私の車の方へ向かってきますが、それを見ながら


「まだ大丈夫。」


そう言っている自分がいました。



そして、トラックが下ってくる様子が、ゆっくりコマ送りのように見えました。



しばらくすると声が聞こえました。


「あぁ良かった。


間に合った。間に合った。


遠ざけたぞ。


間に合って良かった。」


数人の声でした。



遠ざけた?



私が次に向かおうとしていた場所。


あそこには行っては行けなかったの?



そんなことを思いながら意識が無くなりました。





そして目が覚めると、病院のベットの上で、左手に娘と兄が笑顔で座っていました。



そこへ、ドクターがやってきて、


「ここは大学病院だよ。


あなたは交通事故にあって運ばれたんだよ。」


それを聞いて驚き、瞬時に尋ねました。



「相手の方は、相手の方は大丈夫ですか?」


大丈夫と聞いて、また意識が遠のきました。



途中苦しくて苦しくて唸り声をあげたのか…。


先ほどのドクターが来て、


「苦しかとね。」


と聞かれた気がしました。


その時は目がよく見えませんでした。


わたしは頷いたような気がしました。





再び意識が遠のき…、私は暗闇の中にいました。


何にもない暗闇。


真っ暗な中で前だけを見ていたら、ひとつの小さな光が見えました。


そして一筋の光となって真っ直ぐに私に向かってきました。



「あぁ、私が新しい命をもらったんだ。


魂栄ちゃんは「新しい命をください」と何度も神様にお願いしていたけれど、審神者ちゃんじゃなくて、私が新しい命をもらったんだ。


そうよね。



あたらしい命をください


と泣きながら、魂栄ちゃんは必死に頼んでいた。



審神者ちゃんを助けてくださいとは祈っていなかった。



宇宙とは何とシンプルなのだろう。


誰に…、誰を…ではなく、


新しい命をください


と願ったら、この私が新しい命を生きることになった。


生き直しのチャンスをいただいた。



生き直すんだ。」




一方で、暗闇の中に積み上げられた大きな石が見えました。



巨大な大理石?


暗闇の中でほんのり白く見える大きな大理石。


よく見ると角の部分が崩れ、砂のように流れ落ちていく様子が見えます。


なんだろう。


積み上げられた石が、ガタガタになって溶けるように崩れている。


これは何か大変なことが起きている。


何かが起きている。



…。



再び目を覚ますと、私の口に何かが取り付けられ、目の前にたくさんのパイプが見えました。


手足も動かせない。


視界はガチャガチャでした。



少しずつ意識がはっきりしてきて、自分が人工呼吸器やいろんな管を付けられて、両手を拘束され、足も動かない状態だと分かりました。


自分の怪我の状態が分かるのは、かなり先のことになるのですが、




それでも


「新しい命をいただいた。


生き直すんだ。


これからどうなっていくのだろう。」


と、不安よりも…、どこかわくわくしている自分がいました。



②に続きます。



魂栄