今日は少しいつもと違う話を…
親の土地に家を建てたときの名義や税金のお話です。

高齢になった両親と、二世帯住宅を建てて同居する場合は良くあります。
そのとき親から資金援助をすると言われた場合、土地は当然親の名義のままです。
家に関しては、出した建て替え資金の額によって名義の割合が変わります。
もし子供が自分名義で住宅ローンを含めて100%負担したときは、家の名義は100%子供です。
将来の相続税は親名義の土地だけが対象になります。
子供が2/3、親が1/3の金額を出したなら、家の名義も子供が2/3、親が1/3になります。
将来の相続税の対象は、親名義の土地と、家の1/3の分になります。

では100%子供の名義にするのが良いのでしょうか。
場合によりますが、ここでは親からの援助を受ける方法を考えて見ましょう。 
住宅ローンを組むとき、土地が親名義だと、親に連帯保証人になることを条件にする金融機関もあります。
住宅ローンには保証料や事務手数料がかかります。
そこで親からの資金を借りるあるいは貰う形にすれば、金融機関のような保証料、事務手数料はかかりません。一考の余地ありです。

資金を借りる場合は、家の名義は100%子供で、贈与税の対象にはなりません。
ただし条件があります。
借入れや返済の書面を作り、定期的に返済し、通帳などに記録を残します。
返済はきちんとしないと、贈与とみなされます。
金利も設定し、返済年数も常識的にします。
金利は1%程度が良いでしょう。
また生命保険を見直し、借りた本人の万一の場合にも備えます。

貰う形は贈与になります。
暦年贈与プラス住宅取得費用の非課税枠もあるので、一概に悪いとは言えません。
リフォームの予算は限りがありますが、見積もりがはるかにオーバーしてしまったとき、どうすればコストダウンが出来るかを考えて見ましょう。
欲しいものをあきらめても、あまり値段が変わらないこともあります。

リフォームは色々な工程が絡み合っているので、業者に相談するのが一番です。
自分で考えるだけでは、なかなかコストダウンは出来ません。
これはやめても金額はあまり変わらないが、これをちょっと小さくすると大幅に安くなるなど、提案してもらえます。
リフォームで大きな費用がかかるのはたくさんの業種が入る増築と水回りの移動です。
この二つを回避して、希望の結果を得られる工夫をすることです。

たとえば最初の希望が、散らかったリビングをすっきりさせて、テレビを見ながら調理したいということだったとします。
プランでは、ステンレスのシステムキッチンにして、テレビが見えるように対面式にし、リビングは少し増築して収納を増やすというものでした。
IHクッキングヒーターや床暖房、ダウンライト、断熱サッシも予定しました。
次のプランではステンレスのシステムキッチンやIHクッキングヒーター、床暖房、ダウンライトをあきらめ、普通のサッシにして壁や床のグレードを下げてみました。
金額はだいぶ下がりましたが、満足できるリフォームとはいえないと思いました。
別の業者に相談したところ、増築を中止し、既存の収納を効率よくし、壁面収納を作りました。
対面キッチンはせず、キッチンにテレビ置き場を作りました。
その結果システムキッチンや色々な機器、サッシは希望通りの物に出来、予算内に納めることが出来たのです。
リフォームを実行する前に、ちょっと立ち止まって見ましょう。
思った効果が上がらない、もっといい方法があった、やらなくても良かったかもしれないなど後悔しないため、そのリフォームが必要か、冷静にもう一度検証してみましょう。

収納を作るリフォームは大変多いのですが、思ったほど効果が出ないのもこのリフォームです。
収納スペースが足りないのは、面積だけの問題でしょうか。
収納が使いにくいと、出したものはそのままになり勝ちです。
今ある収納がうまく利用できているかどうかを考えて、引き出しセットをつけたり、扉の開閉方法を変えたりして、なおかつ面積が足りないようなら、新しい収納を作ることを考えます。
そして空間すべてが有効なプランを考えましょう。

子供部屋やリビングが狭いなどの理由で、増築をするのは、効果と費用のバランスが重要です。
増築は外壁を壊し、基礎をうち、新たに外壁を組み、屋根をつけます。
これはどんな小さな増築でも同じ工程です。
小さな増築だと坪単価は跳ね上がりコストパフォーマンスが大変悪くなります。
それなら、空間を効率よく活用する(家具を工夫して子供部屋を二人で分ける)、エクステリアを活用する(リビングにウッドデッキやサンルームをつけて開放感を出す)なども一つの方法です。
また、老後を考えると、コンパクトな家の方が楽な場合もあります。

リフォームを考えるときは、欲しいものではなくて、この不便はどうしたら良くなるかと考えます。
たとえば出窓が欲しいと思った理由は? 
明るくしたいなら天窓のほうが効果的ですし、風通しをよくしたいなら、窓は大きさでなく位置が重要です。
目的が大事なのです。
リフォームは住みながらの工事ですので、特別な注意や準備があります。

ダンボールを準備し、装飾品などを片付けておきます。
カーテンやブラインドははずして、この際洗っておきましょう。
キッチンの工事のときは、食器や調理器具もダンボールに入れて他の部屋へ移動しておきます。
家具を動かすときは、壊れやすいものはまとめて出しておきましょう。
家のダイエットのチャンスでもあります。
必要なもの、要らないものを分けて、大きなものは粗大ゴミの手配をしておきます。
工事中の家族の居場所も前もって確保します。
工事前にこれらのことをする時間をとっておきましょう。

工事は窓を締め切ってするものや、開け放ってするものがあります。
寒さ対策や蚊などの害虫対策も必要です。
犬・猫・熱帯魚などのペットは要注意です。
動物は音や臭いや知らない人の出入りに敏感です。
怖がって体調を崩して、命にかかわる状態になることや、業者とトラブルになることもあります。
離れた部屋に居場所を作ったり、外に連れ出したり、ペットホテルの利用も考えられます。
工事中は空き巣などの防犯対策も普段以上に厳重にしましょう。
鍵の預け方は事前に確認し、トイレや風呂、台所の水周りが使えなくなる時間も聞いておきましょう。

リフォームは出来たところから使い始めます。
養生をはずすときは立ち会って、傷の有無など確認し、機器はすべて使用して不備は早めに連絡します。
家具をレイアウトしたり、物を収納したり、丁寧に掃除したり、工事後は肉体的にも、気疲れなど精神的にも疲労が出ます。
大きなイベントなどは控えて時間の余裕を見ておきましょう。
毎日の暮らしの中で、長年の慣れからこんなものだと不満を感じなくなっていることがあります。
無意識なだけに、ストレスになっているはずです。
そんな不満を見つけて意識することが、良いリフォームをする第一歩になります。

家のストレスを分類すると4種類になります。

第一は環境ストレスで、家の基本性能が低いことから来ます。
寒い、暑い、風通しが悪い、日当たりが悪い、カビが生える、光熱費が高いなどです。

第二は人的ストレスで、家族関係に大きな影響があります。
自分の居場所が無い、落ち着けない、子供部屋が密室化しているなどです。
自分の場所は、男性は書斎がある人も多いですが、女性の場合、趣味の場所など1人になれるスペースがあることは、老後夫婦二人になったときにストレスを生まないポイントとして大切です。
また、家族の単位を考えるとき、父母と子供に夫婦という最小で最重要な単位が含まれることを、特に日本の場合忘れがちです。
良い関係の夫婦があってはじめて良い親子関係も生まれ、健全な家庭が生まれるのです。
リフォームの際、夫婦の居場所もプランとして考えましょう。

第三は安全性への不安で、耐震、防犯、健康の3つの要素があります。
ことが起こってからでは遅すぎます。
日ごろから安全を考え、早めに対策をとることです。

第四は家事ストレスで、毎日のことですから、小さな不満もたまって大きくなります。
炊事・洗濯・掃除がおっくうと感じることは、間取りや材料を工夫してリフォームすることで解消できる場合があります。
ほんの1cmの違いで、使い勝手は大きく変わります。

これらの不満をリストアップして、専門家に相談しましょう。
基本的には、前の家の住宅ローンが残っていると、新たなローンは組めません。
理由は、ほとんどの場合、土地や建物を抵当にして融資を受けているためです。
抵当権は二重に出来ません。前のローンを完済して抵当権を解除しないと、新たなローンは組めないのです。
しかし、建て替えの場合には、建て替えローンというものがあります。
これは、前のローンの残金を金融機関が肩代わりして返済し、その肩代わりした分と新たな費用を合わせて一つのローンにするのです。

建て替えローンには便利なメリットと、デメリットもあります。

メリットは、完済するまで待つと、金利が上昇したり消費税が上がったり不利になるかもしれません。
時期がよければ、すぐ建替えられるので便利です。
また借りる人の年齢が上がると、返済期間が短くなり、一月の返済金額が多くなるので年齢によって審査が通りにくくなることもあります。
建て替えローンでは、二世帯型の返済も可能なので、長期ローンや退職後の心配もなくなります。

デメリットはメリットの裏返しです。
建て替えは何かと費用がかかり、借り入れも多くなりますが、加えて前のローンが加わると、融資額は相当な額になり、長期ローンだと利息もそれなりに大きくなります。
建て替えをする人は、年齢層が高くなり、短期のローンしか組めず、返済額が多いため、収入面で、審査が通りにくくなることがあります。
また、二世帯型のローンを組むには、一緒に住んでいる子供が必要です。
子供がいない、またはいても一緒に住んでいないなど、跡取りがいなければ、二世帯型の長期ローンは組めなくなり、融資が受けられない場合も出てくるのです。
解体費用は思いのほかかかります。
通常坪当たり3~4万円、40坪だと120~160万円かかります。
古い家でアスベストが使われていたりすると、その処理費用もかかります。
解体費用には、古い木材や壁材の処理費用も含まれています。

解体が済んだら、地盤調査をしなければなりません。
もし地盤が弱いと、今まで大丈夫だったということは通用しません。
改良しないと新しく家は建てられないのです。
調査費用は方式により5万~20万円と幅があります。地盤改良工事には70から100万円見たほうが良いでしょう。

新築費用は建て替えでも変わりませんが、注意すべきことがあります。
坪単価で比較しますが、単価のなかに水道、電気工事や備品が含まれている場合や別料金の場合があります。
一概に金額だけで比較しないほうが良いでしょう。
耐震強度も実験結果など裏づけがあるのか、アフターケアはどうなのかもチェックしましょう。

建て替えの際は、不用品を思い切って処分するチャンスです。
物が多いと引越し費用や、保管費用が余分にかかります。
ハウスメーカーのなかには、不用品を引き取ってくれるところもあるようです。
使えるものは、フリーマーケットやネットオークションで売る方法もあります。

引越し費用は荷物の量や引越し先までの距離によって違いますが、一回につき同じ市内でおおむね10万円くらいでしょう。
安く上げるコツは、引越し業者を競合させる、引越し時期を繁忙期(3・4月や土日祭日)を避けて設定する、荷物を減らす、などあります。
事情を話して2回分での割引の交渉をしてみるのも一つの手です。
家の建て替えは、今まで住んでいた家を壊すということです。
不満があり、新しい家への期待感と共に、色々な思いが詰まった家が無くなることには悲しさや寂しさがあります。
何十年、もしかしたら生まれてからずっと暮らした家が、数日でなくなるのですから当然の感情です。
新しい土地に建てるなら、今までの家は放置するなり貸すなりしてそのままありますし、結婚などで親の家を出る場合は、戸籍上は違ってもやはりそのままあります。
リフォームならば根本的には昔のままです。
建て替えの場合だけ古い家は写真やビデオにしか残らないのです。
地震や台風などの災害で家が壊れたなら、あきらめもつくでしょうが、自分の意思ですから自分の手で壊すようなもので、複雑な思いは必ずあります。
これが建て替えの一番のデメリットではないでしょうか。

現実的なデメリットとしては、仮住まいが必要なこと、工期が長くなること、費用がかかることなどがあります。
荷物も移動しますから、今と同じくらいの広さの家が必要になります。
不可能ならば、小さいアパートを借りて、使わない荷物はトランクルームに預けるなどの方法もありますが、いずれも費用が発生します。
親戚の大きい家に間借りする方法もありますが、お互い気を使います。
仮住まいが見つからなければ、解体工事に取り掛かることが出来ないので、これが最重要課題です。
新しい土地に建てる場合と違って、解体の分、時間と費用が余分にかかります。
一般的には半年から9ヶ月の時間がかかると言われています。
引越し費用は2回分です。
融資も高い分審査が厳しく、返済額も多くなります。
まずはしっかりとした資金計画をしましょう。
家の建て替えのメリットの第一は、今の不満や不都合の解消にあります。
建ててから20年30年と経つと、家が古くなって隙間風が入るとか、高い建物が出来て日当たりが悪くなったとか、にぎやかになって騒音がうるさくなったとか、家族構成が変わったので広くしたい、年を取ったのでバリアフリーにしたいなど、様々な要望が出てきます。
建替えるということは、別の土地に建てるより、長く暮らしているその土地の特徴が分かっているので、良い改良ができるのです。

第二に耐震性が大変良くなります。
30年40年昔の家は、高度な耐震技術など無かった時代ですから、当然大地震にはもろいです。
それは阪神淡路大震災や東日本大震災の例を見れば明らかです。
いまの建築では、震度6でも被害が出ないようになっているのが普通です。
それ以上の震度にも対応できるメーカーや建てかたの技術もあります。
耐震性のアップはリフォームでもある程度できますが、根本的に作りなおす建て替えには及びません。

第三に見た目が現代的になります。
これは形や設計がトレンディだというだけではなく、性能が良くなっているのです。
燃えにくく汚れにくい外壁や屋根、ペアガラスや二重サッシによる断熱性、広いドアや家の一部のようなベランダなどの見た目とあいまって、快適な家が出来上がります。

最後に生活スタイルを変えなくて済むこともメリットでしょうか。
仮住まいの間は、少し我慢がありますが、戻れば通勤や買い物の便はかわりませんし、子供にとっては転校しなくてすみます。
変えたいこともあるかもしれませんが、今までより悪くなるわけではありません。
町は生活に大きく影響しているのです。
築20年を過ぎると、建替えるかリフォームするかという問題が出てきて悩みます。
一般的に木造住宅は定期的なメンテナンスリフォームをして、良好な状態を保っていれば、50年持つといわれています。
何年経ったら建替えるかは、家の状態や敷地の状況、生活設計や間取りによって変わります。
一概にリフォームでよいとか建て替えないといけないと言うわけではありません。
どちらにもメリットとデメリットがあります。
目先の金額だけで考えないようにしなければなりません。

場合によってはメンテナンスで建て替え以上の費用がかかったり、逆に安いリフォームでも建て替え以上の家ができたりすることもあります。
結露などで、構造が腐食しているとか、シロアリで土台や柱に被害が出たりしている場合には、大掛かりなリフォームが必要になります。
また、基礎が沈んでいたり、基礎や外壁にひび割れが出来ていたりすると、地盤や構造に問題が出ていて、リフォームでは費用がかかりすぎます。
リフォームが建て替え費用の7割以上かかるようなら、建て替えの方が良いでしょう。 
家は10年ごとくらいにメンテナンスが必要です。
費用を考えるときは最低でも20年先までかかるトータルな費用で比較してみましょう。
 
この先何年持たせたいかによってもリフォームの費用は変わります。
初めに家の健康診断をして、何をしたら寿命がどれだけ延びるのかを確認してから、建て替えかリフォームかを検討するのが良いと思います。
一定の回数無料で検査をしてくれる住宅メーカーや工務店もあります。
建てたところに問い合わせしてみましょう。