期待していた映画がちゃんと面白いのは凄いと、以前他の映画のレビューでも書いた記憶があります。

まさに本作がそれ。

本当に2時間半もあった?

コマンドーよりちょっと長いくらいの感覚でしたよ!

 

忘れてください。

アメリカどころか、全世界的に大コケ、大爆死している事とか。

決めゼリフの様に「前作には及ばない」とか言うシネフィルどもとか。

世界はご存知の通り、どうかしてしまっているのです。

日本のネット民も疲れている。

連中の世迷いごとを聞く必要はありません。

 

稀に見るこんな面白い映画を、劇場で観られる短い期間に、何を迷う必要がある!

劇場に行くっきゃない。

初心を思い出すのです。

ただ面白がって映画を観ていたあの頃を・・・。

子供の頃に、自分が監督だったら絶対こんな面白い映画を撮るんだ!と思った内容が、そのまま目の前に映し出されている!

本当に、そんな映画でした。

 

こういう映画を最大限に楽しみたいなら、やっぱりケチってはダメです。

やれる事は全部やるのです。

「どうせすぐにアマプラで配信されるでしょ」とか言っている人間は、永遠にその貧しい精神から逃れる事が出来ず、素晴らしい体験も失い、与えられたもの(無料)だけを観ているうちに偏った思想に毒され、シャンプーを1万円で買わされる事になるのです。

男も女も、迷わず4DX。

映画料金は約2倍ですが、1万円のシャンプーに比べれば半分以下です。

 

まあ、4DXじゃなくても全然面白いはずですが、自分は4DXで観たので、もしかしたら上乗せ分もあるかもしれません。

あくまでも4DXで観た感想なので、4DXで観てもいないくせに「そこまでじゃなかった」という意見を聞く耳はありませんので、悪しからず。

でも、4DXという冗談みたいな設備を楽しむのに、こういう冗談みたいな映画は相応しいにも程があるでしょう。

「ウワ~スゲ~、バイクが走ると椅子が揺れる!」

こんな幼稚なマインドを148分保つにはやはり、4DXは最適です。

 

内容にも少し触れましょうか、一応・・・。

本作は、マッドマックス・シリーズのスピンオフです。

さらに重要なのは、前作である「怒りのデス・ロード」の前日譚だという事です。

この映画と前作はセット。

ニコイチ。

つまり、本作によってようやく「怒りのデス・ロード」は完成したと言えるのです。

 

元々、前作はほぼクライマックスだけの映画で、世界観の成り立ちや登場人物の物語等が思いきり省略されていました。

本来は語りたいものがあったけど、面白いアクションだけで2時間になったので、それだけで映画にしたのです。

タランティーノの「キル・ビル」も、1と2はそんな分け方(アクション編とストーリー編)でしたが、あんな感じなのです。

両方観る事でようやく完成し、それぞれの映画がさらに楽しめる様になるという仕掛けです。

 

個人的には、本作だけでも大満足の内容でした。

中盤に物凄いアクション(まさに子供の夢)がたっぷりあったし、主人公のアニヤ・テイラー=ジョイはカッコ良いし、物語や世界観もすべて楽しめました。

確かに、アクションの比率は前作よりは減っています。

でも「怒りのデス・ロード」は、アクションが止まると疲れて眠くなりましたので、本作の方が万遍なく楽しめた気がします。

次から次へと、楽しい乗り物、楽しい人物、楽しいファッションが登場するので、トイレ休憩はありえません。

 

そういえば、4DXで席を立った時は、暴れ馬の様に揺れている席に飛び乗らないとならないのですかね?

それはそれで凄い臨場感です。

 

そう、臨場感です。

映像のインパクト、迫力の物凄さ、カメラワークの臨場感。

バカ派手なのに、なんだか眠くなる大味アクション大作と違うのは、コレです。

椅子が揺れるのは、途中から当然だと思っていた気がします。

映画の世界に入り込んでいた証拠です。

この没入感は、ジョージ・ミラーのこだわりのテクニックによるものなのでしょう。

 

もういいでしょう。

正直、内容について何かをクドクド言っても仕方が無い。

観るか、観ないか。

観るなら、4DXで観るかどうか。

この世には3種類の人間がいるというわけです。

 

俺は4DXで観た。

パンフレット(1100円でお得な内容)も買った。

さて、あなたはこのふざけた時代で、どんな生き方を選ぶ・・・?