今回も、何で録画したか分からない得体のしれない映画を観た記録を、テンポよく書いていきます。

 

その1「ブルーマインド」

 

 

冒頭から「そういう話なんだろうな」と誰もが思う設定が一応隠されているようですが、そのまま思った通りの結末になるというお話です。

あとはただ、主人公の少女が暴力的になったりムラムラしたりして、その設定がなければただメンヘラになっただけという感じでした。

 

その2「テルマ」

 

 

少女の様子がおかしくなるという話だと、こちらも同様。

不思議な力を持った少女が、その能力とレズに目覚めていく話です。

監督はラース・フォン・トリアーの甥なのだそう。

そうなると無意識に胸糞展開を期待してしまいますが、後半で明かされる彼女の過去はなかなかの胸糞!

ただ、能力に関してはもっと終盤で暴走するかと思いきや・・・。

大友克洋先生なら、迷わず街を大破壊したと思います。

 

その3「(r)adius/ラディウス」

 

 

「テルマ」の能力はなかなか困った力でしたが、こちらの能力に比べればまだマシ。

この映画のジャケットのキャッチコピーは「全員悪人(自民党じゃなくアウトレイジ)」ならぬ、「半径15m以内全員即死」ですが、まさにそんな迷惑な力を持ってしまった男の話なのです。

事故から目覚め、記憶喪失となった男が自分の能力に気付くまでのサスペンスがまず秀逸。

そしてそこを十分理解した後、新たに一人の女性が登場し、さらに新しい法則が分かります。

これもユニークで面白い設定!

 

はっきり言って、この設定だけで連続ドラマが作られると思います。

これを生かしたサスペンス場面がこれだけなのは勿体ない。

しかも、後半はこの2人の衝撃的な過去が明かされる展開で、せっかくの面白設定が置き去りにされてしまいます・・・。

 

以前に一度観ていて、今回もう一度観直しましたが、これは非常によく出来たSF作品だと思います。

正直、ラストはもっとこの設定を生かした皮肉なラストにしたら完璧でしたが、まあこれはこれで悪くないと思います。

記憶喪失って随分都合良いな、とは思いましたが。

 

その4「ソリス」

 

 

「ラディウス」は孤独にならざるを得ない設定でしたが、こちらはもっと孤独。

なにしろ宇宙船にひとりぼっちなのです。

またしても主人公が目覚めると、隣の船員は死んでおり、制御不能となった宇宙船が太陽に突っ込もうとしている!

ほとんどがこの限られた船室内のみ(後半は船外活動もあり)の、いわゆるソリッド・シチュエーション・スリラーです。

 

こうなると、何か仕掛けがあるんじゃないかと思いますよね。

死体も怪しいような。

でも、この映画はただ主人公が酷い目に遭って「死ぬ!」→「いや死なない!」を繰り返すだけなのです。

「ハァ、もう死んでいいっすよ」とこちらが思っていると、最後まで我慢した観客が万遍なくブチ切れるラストに到達!

そのままデモ行進に合流したくなります。

 

その5「アノン」

 

 

最近はQアノンという陰謀論キチガイがアメリカで元気な様ですが、この映画はそんな混乱の時代から先の、暗黒の未来を予見させる作品です。

ちなみにアノンとは匿名という意味です。

アマゾンの内容紹介によれば「地球上の全ての人間の記憶は記録・検閲され、個人のプライバシーも匿名性も失われた近未来」という超監視社会。

人が見ている視覚情報もすべて監視されているため、被害者の視覚情報から犯人はすぐに特定されてしまうのです。

そんな設定の中で「記録の無い犯人」により次々と起こる殺人事件!

これはかなり魅力的なSFミステリーを期待させます。

 

まあ、結局ハッキングでしたという話で、謎もクソもありません。

期待したような話にもならず、世界観を構築しただけで力尽きた作品です。

面白くなるはずだった・・・。

それは、観客以上に監督が思っているのかもしれません。

での、世界観や映像はユニークなので、SF好きなら一見の価値はあるでしょう。

 

その6「ショートウェーブ」

 

 

期待が裏切られる系の映画で言えば、これもそうです。

子供が突然いなくなってしまう冒頭のシーン、そして美しく雄大な景色の中のイメージ映像の連打に、これからどんな壮大で美しい物語が始まるのだろうと思わされます。

期待をさせ、期待をさせ、期待をさせて逃げ去ってしまう。

まるで結婚詐欺師のような映画です。

 

映像と編集のキレが良くてカッコ良いので勘違いさせられますが、結果的にはくだらねえとしか思えない話でした。

終盤はホラー展開になって、そこもシーン自体は悪くないのですが・・・。

冒頭の美しいシーンはしつこく終盤まで再利用されますが、結局お話にはあまり関係無し。

もしかして、適当なフリー素材を使用しただけなのか?とすら思いました。