白のスーツを纏った王子様・・もといチェ・ジョンヒョプくんは最後の写真撮影では、茶色のカーゴパンツに白のTシャツだった。

Tシャツの裏にはひまわりの絵が描かれていた。

それがなんだか今時の青年らしくってとても素敵だった。
もちろん、あのスタイルだから何を着ても似合っちゃうんだけどね。


男性は滅亡していると思われる会場だったけれど、会場を仕切っている方たちは男性が多かった。

ヒョプくんを守るためについているSP、ファンクラブの方たちなど。


昔々、教員をしていた私の母の同僚の旦那さんが、東芝EMIに勤めていた。
同僚のIさんは面白い方で旦那さんのことを
「公演とかで西城秀樹の警備とかしてるのよ。いい年したオッサンが。手を広げて」
と自虐的に面白おかしく話していたのを子どもの頃に聞いていた。

大学を卒業して社員となりながら、そういう仕事もやるんだ!と子ども心に驚きを感じていた。



ヒョプくんがカッコよく、走り抜ける横で付かず離れず寄り添う男性たち。

もちろん、仕事に誇りを持ちながらやっているのだろうと思う。(そうでない人もいるだろうけれど)


子どもの頃に聞いたその自虐的な話がその時不意に思い出したのだった。

普段記憶が恐ろしくなく、周りから「健忘症」と噂されている自分なのに。

美しく生まれたために、脚光を浴び、颯爽と走り抜けるヒョプくん。(何度も書いているが努力ももちろんあってのこと)

しかし。
そうでないほとんどの人は、そうゆう人を守ったり、その美しさに歓声をあげたり、ため息をついたり。


こんな余計なことに心揺さぶられてしまう私。
「推し活」は私に向かないことがわかった瞬間だった。

ヒョプくん、可愛かった!美しかった!

それだけでいいのに、生まれ出た瞬間から人は不平等で越えられない壁のようなものがあると気がついてしまったのだ。




揺るぎなく美しすぎるヒョプくんだからこそ。