昔の話しになりますが、税金関連の判例のご紹介です。私の中ではかなりインパクトの強い事件でした。このあたりから判例にハマりだした記憶があります。
今はわかりませんが、当時では個人の加算還付金が過去最高だった記憶があります。こんなことに…こんなやつに税金が使われてんのか…やめてくれよおぉ〜と思春期さながら複雑なら感情を持った記憶があります。
事件の詳細は、ネットでも色々載ってるの興味がある人は探してみてください笑
わりと法律初心者でも理解しやすい部類の事件ではないかと思います。
武富士ですが、消費者金融の会社で、女の人達が踊ってるCMが記憶にある人もいるじゃないでしょうか(個人的には、原田泰造がモノマネをしているほうが記憶に残ってますが)
ざっくりとした内容は、武富士の社長が、海外にいる息子に武富士の株の贈与を行うんですが、このとき贈与税がかかるかどうかって話しです。息子のほうは海外非居住者だといって税金逃れをしたんですね。最終的には、息子のほうは日本にいなかったということになり、納税者勝訴で結審します。
日本の税金の仕組みですが、自己申告制のものが多く、最初は役所からちゃんと納税してくださいね〜って連絡があるんですが、これを無視すると、税務署側が勝手に税金を計算してきます。これを決定処分や更正処分と言うんですが、国家権力を使って、おいお前こんだけ税金払えや!って圧力をかけてくる感じです。もはやヤクザそのものです。しかも結構ふっかけてきます。目一杯むしりとろうとしてきます。そしてこれを無視すると財産の差押えという最強の嫌がらせへとつながっていきます。
なので納得できないときは不服申立をして裁判に突入していく形になります。国が訴えてくるのではなく、あくまで納税者が不服申立てをしていくという形です。
この事件のおもしろいところは、決定処分を受けたあと、すぐに税金約1,300億円を払うところでしょうか。税金を払ってから裁判を進めていきます。
この事件は平成17年に開始して、平成23年に終わるので、約6年間くらい税務署に1,300億円のお金を預けているような状態になります。
そして結果、納税者が勝ち、税金は払う必要がなかったと…
このとき、払った1,300億円はあたりまえですが納税者に戻ります。そして、1,300億円を6年間も預けていたわけですが、これを定期預金にしてけば、みたいに運用していたら得られたものがあるので、これを補填する目的で還付加算還付金というものが一緒に払われます。この金額が約400億円と言われています。この分は納税者からしたら丸儲けです。そしてこれは税金から払われてるわけです。ただ裁判やっただけで。1人の個人に対して。いやいや、ありえないっしょ400億円も。400億円もあったら何ができるって話しです。もうだいたいのことはできます!やり放題です!笑
ちなみに還付加算金は雑所得になるので、確定申告で納税も必要になります笑
この場合は200億円くらい納税したんじゃないですかね笑
1,300億円をポンと払える時点でマネはできないですが、結果として400億円も得するなんてある!?と当時めちゃくちゃ思いました。いや、今でも思ってます笑
普通の人が一生働いても稼げないお金ですからね💰
結果として、税務署は負けてしまったわけですが、武富士は脱税するために物凄い高いコストを払い弁護士・会計士・税理士のプロ集団を雇って、入念に準備をしてきたことが裁判でわかっています。なので誤解をおそれずに言うなら、ぶっちゃけ脱税だし、別の言い方としては、税法の不備を突いた戦略勝ちみたいなものだと思います。
税務署のとしては、代償はかなり大きなものになりましたが、脱税許すまじという姿勢は評価できるのではないかと思います。このような事件を黙って見過ごすというのはいかがなものかと思います。でも400億円はやばいって…
そして、この裁判のあとそっこーで税制改正が入ったのでもうこのスキームは使えません。このあたりの速さは流石です。
そしてもう1つの教訓としては、武富士という会社はこのあたりを潮目に凋落していきます。脱税ばかりに意識がいって、本業が疎かになったとでも言うところでしょうか。なんだか虚しい話しです。
顧客でもやたらと税金を少なくすることばかり考える人がいますが、そんなことより利益を上げることを考えたほうが、手元に残るお金は増える気がします。何でもやり過ぎってのは良くないのかもしれませんね。