２０歳で卵巣嚢腫の摘出手術をし、無事成功したものの、漠然とした不安を抱えたまま社会復帰をした私。

正直、今となっては当時のことは忘れてしまったことも多いのですが、ひとつ忘れたくても忘れられない、嫌な思い出があります。

それは私にとって人生初めての入院であり、手術であり、経験しただけで当然大変な事柄でした。

でも大変そうな顔、辛そうな顔、心の内の不安は人には見せず、仕事に戻ってからも努めて明るく、頑張っていたわけです。

ただ開腹手術を受けた以上、あまり無理をするわけにもいかなかったため、職場の人にある程度事情を話していたんですね。

「卵巣嚢腫という病気で手術を受けた」と。

すると、ある日言われたんです。

しかも大声で。

『どうせ遊びまくってヤリまくってたからそんなことになったんだろ。自業自得だ！』

50〜60代の男性でした。

純粋に真面目に生きてきた私には、あまりにも的外れすぎて、一瞬なにを言われたか理解ができませんでした。

でも一呼吸おいて、ひどい決めつけをされた上ひどいセクハラ発言をぶつけられ、人前でひどい侮辱を受けたことに気付いたんですよね。

……まだ若くて今より気も弱かった私は、その時何も言い返すこともできませんでした。

本当に、悔しかった。

婦人病というものは、こんなにもありふれて、こんなにも多くの女性が罹るものなのに、男性には驚くほど認知されていない現状がある気がします。

あの屈辱から２０年以上経った今、時代的にセクハラは減り、多少女性の生理に関することもオープンに語られるようになりました。

しかし、婦人病に関しての認知度や理解度は大して変わっていないでしょう。

私がこのブログを始めた理由のひとつは、女性だけでなく男性にも少しでも知ってもらいたいからなのですが、残念ながら男性読者はたったの1〜2%。

これから先、もっと理解が深まっていくことを切に願っています。

婦人病の私にかけられたひどすぎる一言