原発ゼロのリスク | 経済、社会を考える

原発ゼロのリスク

 都知事選で原発ゼロか否かを細川陣営は争点化しようとしてる。もし原発をゼロにするなら、日本の原子力の技術はなくなる。原子力発電によるエネルギーもそうだが、私は、安全保障の観点から、原子力の技術がなくなることに懸念がある。
 日本は、現在核兵器を持っていない。しかし、周りの国、中国、ロシア、北朝鮮など日本の敵国となる可能性のある国は、核兵器を保有している。現在は、アメリカの核の傘の下にあると思われているが、これが確実かどうかわからないし、アメリカと敵対した場合はどうなるのだろうか。その可能性は低いにせよ、万が一を考えてそれに備えるのが政府の役割ではないのか。原子力の技術を維持することで,日本もいざとなったら核兵器を作れるということを世界に示すことで、ある程度の抑止効果が得られると思う。
 核技術を保つためにも、少数の安全性を高めた原発は必要だと思う。福島での原発の事故は、設置場所や構造など人災の部分が多いとされている。また、使用済み燃料の保管場所など問題があるにせよ、世界が原子力技術を破棄しない限りは、日本にとって原子力技術の放棄は、リスクが大きいと思う。