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F-16を操縦するウクライナ兵の訓練は前途多難、戦闘機の供与は延期=米メディア
2024年6月15日, 08:35

F-16戦闘機を操縦するウクライナ兵の訓練には改善の余地が多く、そもそも訓練を受けるパイロットの数が不足している。そのため西側による戦闘機供与は延期せざるを得ない。米メディア「ディフェンス・ニュース」が報じた。

米国防総省高官は米メディアの取材に対し、「F-16の訓練システムは非常に手薄」と発言している。F-16の飛行訓練に適したウクライナ兵は少なく、さらに操縦に際しては本格的な英語の知識が必要となる。また、戦闘機を適切に運用するにはテクニカル・チームも必要となる。ウクライナのパイロットは主に米国とデンマークで訓練を受けている。

別の消息筋によると、米国で訓練を受けるパイロットの数は10人程度だという。訓練は思うように進んでいないことから、戦闘機の供与を急がず、兵士らの習熟度が向上するまで待つよう関係国に呼びかけた。

先にオランダ国防省は2024年夏に供与するとしていた24機のF-16戦闘機について、供与の時期を秋以降に遅らせると表明した。なお、戦闘機供与が戦闘の流れを変えることはなく、ウクライナ側はこれを理解する必要があるとも指摘した。

米国は2023年、欧州諸国がF-16戦闘機をウクライナに供与することを許可した。現時点ではオランダとデンマークが最初に戦闘機を供与する。EUは2028年までに30機のF-16を供与する見通し。

ロシア政府はウクライナへの武器供給が戦況を変えることはなく、紛争を長引かせるだけだと繰り返し西側に警告している。