「セクシー田中さん」問題の波紋…「しろくまカフェ」原作者がSNSで訴えた悔しい過去にファン衝撃
2/7(水) 18:02

 昨年日本テレビ系で連続ドラマ化された「セクシー田中さん」を巡り、原作者の芦原妃名子さんと制作側にトラブルがあった問題を受けて、出版元の小学館の対応に漫画家らが相次いでSNSで過去の悔しい経験を明らかにしている。

 漫画「しろくまカフェ」の原作者・ヒガアロハ氏が2月5日、自身のX(旧ツイッター)で、『あれからもう10年も経つし出版社も変わったし「当時のツイートは消していこうか」と考えていた矢先の、今回の出来事でした。私も当時はものすごく叩かれました。芦原先生がブログ記事を書かれたのが他人事ではなかったです』とポスト。

「しろくまカフェ」は2012年にアニメ化されたが、当時ヒガアロハ氏が自身のツイッターで原作者が意見を言う場が与えられなかったことを明らかにし、休載宣言をしていたからだ。

 同日のXには、この時の苦しい胸の内を振り返りながら、
『無期限休載するというツイートをしたら、翌日小学館へ呼び出され、編集長とメディア事業部の人たちに囲まれて「ツイートは削除しろ」と言われました。(削除しませんでした)』

『今でもうっかり思い出すととても悔しいのが、読者の方からのお手紙やプレゼントを全部捨てられていたこと。「ペンギンカードを作って編集部へ送りました!」とSNS経由で教えてもらって、楽しみにしていたのに、私の手元に届くことはなかった…手紙も1通も届かなかった』
 とも訴えた。

 さらに小学館の「少女コミック」で連載していた漫画『快感♥フレーズ』の人気少女漫画家・新條まゆ氏は7日に自身のXで、

『小学館声明なしか…残念ですね。私が小学館から出るっていうブログを書いて大問題になった時、小学館は朝イチの会議で「作家にあんな偉そうな発言をさせないように管理した方がいい」ってなった。』

『この話は当時、私が小学館を離れても連絡を取り合ってた小学館の編集者がさすがに自社の対応に呆れて教えてくれた。いい編集者って小学館にもたくさんいるし、今でも顔も見たくない人いるけど、社風というのは変わらないのだな。ホントに残念だ』

『漫画家って今、芦原先生のことを考えない日ってないです。悔しくて。すっかり大御所扱いになった今、何ができるだろってずっと思って来ました。この業界を変えなきゃって。だから今、私は出版社とはお仕事してない。作家を守るのは作家なんだって思いを新たにしました』

 などとポストしている。

 新條氏は2007年に自身の公式サイトで、フリーランスの漫画家として活動すると発表していた。

■ファンも投稿続々
 こうした人気漫画家からの告白には、ファンから《原作者より出版社の人間の方が権力があるのがどうにかならないものなんですかね…》《なんか今度は過去に小学館と揉めた方の話が次々と。芦原先生の件、しっかり調査して日テレと小学館に説明して欲しい》《こんなに沢山の漫画家さんたちが過去とはいえ苦しんで悔しい思いをしてきたなんて、今回の件は起きるべくして起こってしまったのかもしれないが何かが変わっていれば防げたのかもしれない思うといつまでも悲しい》《管理って。。人を何だと思ってるんだろう。。言葉がでないです。。》などと反響が寄せられている。

 テレビ局や制作側から、漫画家や原作者を守れるのは出版社だけに、芦原さんのトラブルを受けて、漫画ファンだけでなく、原作者からも不満の声が相次いでいる。