オシドリのちょっと変わった子育      動物園物語 | 消毒屋の社長ブログ| 有限会社 タマケアビジネス 

オシドリのちょっと変わった子育      動物園物語

  多摩動物公園には、鳥たちと同じ空間に入って間近に観察することができる
 「ウォークインバードケージ」があります。2つのドーム型ケージが連結した
 施設で、インドサイ側のケージではオシドリの群れをニホンコウノトリやツル
 類といっしょに飼育しています。今年(2014年)春、オシドリの変わった子育
 てが見られたのでご紹介します。

  仲のいい夫婦を「おしどり夫婦」と呼びますが、実際のオシドリのペアは数
 年ごとに相手を変えることが知られています。10月に入り、美しい繁殖羽へ衣
 替えしたオスたちは、メスの気を引こうと胸をはって見せたり、冠羽や三列風
 切羽(翼の付け根近くに生える羽根)が特殊化した「イチョウ羽」をピンと立
 てて見せたり、さまざまな求愛行動を見せます。

  一度ペアになっても、その座を横取りされないよう、オスはメスから片時も
 離れず、寄り添って過ごすようになります。野生では高木の樹洞の中などに9
 ~12個の卵を産卵し、2830日間の抱卵の後、孵化します。産卵時や抱卵中、
 オスは巣のそばで外敵からメスを守りますが、ひなが巣立つとペアを解消しま
 す。ひなは孵化後1日で巣立ち、4050日間は母親の後について生きる術を学
 びます。

  ウォークインバードケージでは、今年も3月末頃から産卵が始まり、4月に
 は隣り合った2つの巣箱でメスによる抱卵を確認しました。以前、同居してい
 るオオヅルがオシドリのひなを攻撃したことがあったため、巣箱の周りを高さ
 1メートルほどの柵で囲いましたが、5月中旬、1つの巣箱で6羽が孵化し、
 数日後には柵の外に出て、5羽が事故で死亡してしまいました。生き残った1
 羽を母親のもとに戻すと、あとをついて歩くようになりました。

  翌日とても面白い光景を目にしました。親子のあとを2羽の成鳥がボディガ
 ードのようにぴったりとくっついて歩いていたのです。1羽は隣の巣箱で抱卵
 していたメス、もう1羽は父親であるオスでした。

  どうやらこのメスはひなを自分の子と勘違いしてしまったようです。また、
 父親もなぜかペアを解消しませんでした。オオヅルという天敵がいる特殊な環
 境からひなを守ろうという気にさせたのかもしれません。この行動は6月中旬
 まで見られました。

  それから半年、ひなはすっかり大人になり、他のオスに混じって美しい羽を
 披露しています。オシドリのつがいづくりは秋から2月頃まで続きます。立派
 に成長したひなと、オスたちによる賑やかなメス取り合戦を見に来てください。
          〔多摩動物公園南園飼育展示係 下川優紀〕

192-0355 東京都八王子市堀之内 2-6-1

<a href="http://www5.ocn.ne.jp/~tcb/">

東京多摩地区の害虫駆除 専門店

ダスキン ターミニックス 八王子東店

http://www5.ocn.ne.jp/~tcb/</a>

TEL 0120-64-1710