3年生は、場所の課題の講評会がありました。

環境デザイン学科の大学院生3人とアートコーディネーターの森桜さんが、講評会に参加してくださいました。





12月は学期末の講評会があり、皆大忙しの時期です。

1年生の様子を紹介します。

窯出し。


講評会の作品から。
第3ステージでは、素焼きをして施釉をしてから、焼成します。






1人100kg以上の粘土を使っての自由制作です。
焼成しない課題なので、思い切り好きなように粘土を扱って楽しそうです。

多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説

後期はどの学年の学生も力量が深まって行く時期です。
秀作も、このブログでほんの一部しか紹介しきれないままいつも時間が過ぎてしまします。

2年生の器の課題。
意表を突くような作品がたくさん並んだ講評会でした。

台湾からの留学生のイェンさんは、美しい黄色い玉を作りました。玉は容器ですが、中は見えなくてもその黄色い外観は強く目を引きます。蓋をとると中にはロクロで作った器を何層にも重ねて仕込んであります。それぞれは装飾が施されていて、取り出していくと次々に違う模様が出てきて、それらが器であることも忘れて愉しめます。

多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説




$多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説

今城さんは、釉薬と化粧土や顔料を力強くも丁寧に重ねて、宝石のような何とも豊かな器を作りました。




多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説

齋藤瑠海さんは、皿の表面にロクロの細かい跡をつけて、そこに化粧土を薄く溶いて落として回転させて、淡いグラデーションをつけました。偶然の模様のようにみえますが、慎重に色を選び、粘土の混ざり方を操作して何パターンか仕上げました。ロクロ目の山が色の混ざり方を抑制しているのでしょうか、控え目ですがしっかりと表現になっています。大きさ、色、形、もっといろいろなものがみてみたくなりました。



多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説

溝口君は、ロクロでひいた分厚い磁器土を、軸をずらしながらカンナをあてて削るという技をモノにしました。「多軸切削切磋研摩筒」と名付けてみたいところです。




 終

多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説

多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説
多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説
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2年生は夏休みの宿題でドローイングをして、後期はそこから制作を進めます。かなり高度な課題ですが、皆自分の世界に引き寄せて、驚くような作品がたくさん見られました。

上 : 
古田さんは自分の髪型を粘土で作って高温で焼きました。整ったほうもいいですが、風になびいているように見えるほうに、いつも目が奪われます。生き物のように見えるからでしょうか? もう少し踏み込んで大げさにいうと、何か「悪」あるいは「悪魔的なも」と善との対比にも見えます。この動感は、焼成で形が少し動いたことも作用しているかもしれません。

下 :
辰巳さんは風景のスケッチをして、その画面から面白い形を見つけて引きだして、粘土に与えました。
どのプロセスにも、少しずつ彼女らしい着眼とセンスがみえて、小気味良い作品です。
焼成の変形を避けるため(?)に、低温で焼いその質感も新鮮です。

多摩美陶研究室 ユン先生のタマビヤキ解説
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  終