子供の頃に住んでいた団地が

大分前に壊された。

もう何の残骸もない。

 

あの頃は団地が最先端で

沢山の家族や子供で賑わって

いたものなのに

 

壊される前に、何カ月も通って

撮りためた。

この写真はそんな消えた団地の残照で

あります

 

 

夜の空き家

 

 

主なきピロティ―

 

 

水を送らない給水塔

 

 

捨てられた自転車

 

 

変わらず空を飛ぶ軽飛行機

 

 

子供が消えた公園

 

 

子供を待つ遊具

 

 

揺れないブランコ

 

 

叫ぶ遊具

 

 

団地の鉄扉

 

 

窓外の向こう側

 

 

エアコン遺跡トマソン風

 

 

電源遺跡

 

 

エアコン遺跡。右の管を切断したら冷房用のガスが噴き出した。泣き叫ぶように。

 

 

主のいなくなった部屋

 

 

 

主のいなくなった部屋

 

 

扉を閉ざしたポスト

 

 

何も届かないポスト

 

 

姿を消した猫

 

 

子供達が消えた幼稚園

 

 

夜の車無き駐車場

 

 

パリにいる友達が言った

「パリは50年前に来たってさして景色は

 変わっていない。

 多分50年後も今とあまり変わらない

 と思うね。核戦争でもない限り……」

 

東京は核戦争が無いのに

どんどん景色が消えていく

 

その残骸や残照は、縄文や弥生の歴史が

ずっと後に明らかになるように、次に

表に出るのは数千年後‥‥

 

それまではただひたすら消え続ける

ただひたすら。

 

形あるものはいつかはなくなる

このBlogの団地はいつまで残るのだろうか…

 

100年後?200年後?

いつか技術が進歩したら、私の最期と

一緒に、どこかへ消えてしまってくれると

いいなと思う。