◎２月２７日(火曜)(IE最終から29日目)②
妹と旦那と3人でお昼を食べた後、妹は帰った。
私が今後の抗がん剤の事で落ち込み、ショゲていたら「あまり先の事を考えず、今に目を向けなよ。ここまでの治療は非常に上手くいってると先生言ってたじゃん。まずはそこを喜びなよ。お姉ちゃんみたいな考え方だと辛いだけだよ。」と妹に言われた。
分かってるよ、そんな事。
その通りなんだけどさ。
こんな嬉しい状態になると、これがずっと続いて欲しいと思うし、崩れてく事が怖くて仕方ないんだよ。
再発、転移しても抗がん剤がまた効いて、今と同じ状態に戻りたいと思っちゃうんだよ。
午後は放射線科を受診した。
ハキハキした女医さんだった。
「抗がん剤だけだとどうしても抑え込めないので、しっかり叩いて根治する目的で放射線を使います。」と先生は言った。
頭が？になった。
ん？根治？？
私は延命だよ。根治なんて言葉、この病院では今までどの先生の口からも出てきた事ないよ。
「根治なんてあるんですか？延命しかないと言われてたから。」と聞いた。
「転移が他に出てこなければ、の話になります。」
そりゃそうだよね…。
転移、再発率が非常に高くて予後不良なのが成人の横紋筋肉腫の特徴だ。
他に出てこない…なんて可能性は低いんだろうな。
「横紋筋肉腫に放射線は効くんですか？」
「人によります。当てた箇所が再発してこなければ効いたという判断になりますし、再発したら効かなかったとなります。」
「横紋筋肉腫はお子さんに多いご病気で大人は稀です。元々が少ない人数の中で、なおかつ、場所が喉…というのはちょっと居ないかなと。更に遠隔転移があって、抗がん剤が効いて放射線を当てるというのは、今まで例がないかと思います。非常に珍しいケースです。しかも転移場所も腹壁というのは本当に珍しいです。」
と先生は言った。
私はそんなに稀ずくめなら、この結果は幸運と捉えるべき？
気になってた重粒子線、陽子線の事を聞いた。
「重粒子線も陽子線も転移があると適応不可だと思います。それに仮に重粒子線をやるとしても、そこの病院を予約して診察を受けて…なんてやってると1ヶ月先になります。開始が遅れるのはデメリットしかない。そこまでして重粒子をやるメリットは何もありません。」
ときっぱりと先生は言った。
あー、スッキリした。
「火曜にPETMRI撮って、金曜にお腹にシコリがある事に気付いたんです。」
と言って先生に見せた。
「PET撮った3日後に腫瘍が出来て、それが自分で触って分かる大きさなんて事はまずありません。瘢痕化して固くなってて触れてるだけかもしれません。」
ともきっぱり言った。
このハキハキ感が何とも気持ちが良い。
私はこの手のタイプの先生が好きだ。
・保険の関係で、先にお腹→喉の順番。
・お腹は18回、喉は少しずつ細かく当てていくので28回の照射。
・土日祝日以外、平日の連日投与。機械のメンテナンスで平日1日だけ休みの日が入る。
・3月1日〜27日までがお腹、4月1日〜5月14日までが喉の照射。
・副作用はお腹は皮膚炎程度であまり心配は要らないと思うが、喉は2週間目辺りから、痛みや飲み込みにくさ等が出てくる可能性あり。刺激のない飲み込みやすい物を食べる。万が一、何も食べれない様な状況になれば入院になる。
照射終了後、喉の粘膜が固くなって、飲み込みにくいなどの症状が残る場合もある。
・照射時間は10分程度。痛みや刺激など何も感じない。
・ハワイアンズも旅行もOK。食事制限、入浴制限も無し。
・喉の細かい説明は3月15日に行い、CTも撮る。
・予定を入れるなら3月中の方が良い。喉の照射期間中は副作用がどう出るか心配。
…などなどの説明を受けた。
3月1日ってもうすぐじゃん。
早く始められるに越したことないからありがたい。
照射の位置確認のためのCTを撮って、お腹に✚マークや線が付いて、お風呂で消えない様に3月1日まで、このマークを残しておくように言われた。
消えにくいペンで印が付いてるのか聞いたら、普通のペンだと言うので、擦って消えない様に注意しなきゃ。
10時に来て15時半に全ての診察が終わった。
この時点で会計は200人待ち。
更にここから1時間近くかかる。
旦那はこの時間から会社に行くと言うのですぐ車で向かってもらい、私は会計を済ませてバスと電車で帰った。
長男は明日試験で、塾での勉強は今日が最後。
母が子供達に夕飯を食べさせておいてくれたので、帰ってすぐに塾まで送迎した。
次男がいつもの様に隙あらばお腹を触ってこようとするので「放射線の印が消えちゃうと困るから、触らないでね。」とNGを出しだ。
しばらく次男のお腹触り＆お腹に顔付けるのはやめてもらうしかない。
3月1日が待ち遠しい。
他に転移も現れず、無事に46回の照射をクリアしたい。